自分の意見を持つ方法|「私はどう考えるか」を見つける3ステップ

自分の意見を持つ方法|「私はどう考えるか」を見つける3ステップ

本を読んだり、ニュースを見たり、人の話を聞いたりすると、

「なるほど」

と思うことがあります。

でも、

「では、自分はどう考えるのか」

と聞かれると、急に言葉が出てこないことがあります。

誰かの意見には納得できる。

でも、それがそのまま自分の意見かというと、少し違う。

私たちは毎日、たくさんの情報や考えに触れています。

その一方で、

自分の考えをつくる前に、誰かの言葉をそのまま受け取ってしまうこともあります。

自分の意見を持つというと、

強い主張をしなければいけないように感じるかもしれません。

でも、そうではありません。

「今の自分は、こう考える」

と、一度言葉にしてみる。

そこから、自分の意見は少しずつ形になっていきます。

この記事では、

自分の反応を見る
→ なぜそう思ったのかを考える
→ 今の意見を一文にする

という3つのステップで整理していきます。

目次

自分の意見を持つとは、強く主張することではない

自分の意見を持つとは、強く主張することではない

自分の意見を持つというと、

人と違うことを言うことや、

強く主張することを思い浮かべるかもしれません。

でも、自分の意見とは、

今ある情報や経験をもとにした、現時点での自分の考え

くらいでいいと思います。

だから、あとから変わってもかまいません。

新しい情報を知ったり、

人の話を聞いたり、

経験が増えたりすれば、

考えが変わることもあります。

大切なのは、

その時点で、

「自分はどう考えるか」

を一度、自分の言葉で確かめることです。

たとえば、本を読んで、

「著者はこう言っている」

と理解する。

そこまでは、相手の考えを受け取った段階です。

そのあとに、

「自分はどう思うのか」

「どこに納得したのか」

「どこに違和感があるのか」

と考えてみる。

そこから、自分の意見が始まります。

自分の意見を持つ3つのステップ

1.まず「自分はどう感じたか」を出す

最初のステップは、

自分の反応を、そのまま出してみることです。

立派な意見にしようとしなくてかまいません。

本を読んだときなら、

「ここは面白い」

「少し違和感がある」

「この考え方には納得できない」

「これは試してみたい」

という程度で十分です。

最初から、

「自分の意見をまとめなければ」

と思うと難しくなります。

でも、

「自分はどう感じたのか」

なら、入りやすくなります。

大切なのは、

誰かの意見を整理する前に、自分の反応を一度見ることです。

たとえば、本を読んでいて、

著者が強く主張している部分よりも、

なぜか自分が引っかかった一文がある。

そこに、自分の考えの入口があります。

「なぜ、この言葉が気になったのだろう」

「なぜ、ここだけ違和感が残ったのだろう」

と見ていくと、

自分の経験や、大切にしていることにつながっている場合があります。

私自身、読書では、

著者の主張をそのまま覚えることより、

自分の思考が動いたところ

を見ることを大切にしています。

「なるほど」と思ったところ。

「本当にそうだろうか」と感じたところ。

「自分なら少し違う」と思ったところ。

そこには、

すでに自分の考えの種があります。

最初の反応は、まだ感想に近いものです。

でも、まずその反応を拾っておく。

そこから次のステップへ進みます。


自分の意見の入口は、納得したことだけではありません。
「なんとなく違う」という感覚から考え始めることもできます。

2.「なぜそう思ったのか」を考える

次は、

自分の反応の理由を考えてみます。

たとえば、

「この意見には納得できない」

と思ったとします。

そこで、

「なぜ、そう思ったのだろう」

と一段だけ掘ります。

すると、

「自分の経験では逆のことがあったから」

「前提に少し無理があると感じたから」

「自分が大切にしていることと合わないから」

といった理由が見えてきます。

反対に、

「この考え方はいい」

と思ったときも同じです。

「なぜいいと思ったのか」

を考えてみる。

すると、

「自分の経験とつながったから」

「今の自分の悩みに合っていたから」

「これまで言葉にできなかったことを表してくれたから」

ということがあります。

ここで、

感想が、少しずつ意見に変わっていきます。

「好き」

「嫌い」

「納得した」

だけでは、自分の考えはまだ曖昧です。

でも、

「なぜそう思ったのか」

まで考えると、

自分が何を大切にしているのかが見えてきます。

たとえば、

「仕事は効率化するべきだ」

という意見を聞いたとします。

それに対して、

「その通りだ」と感じる人もいれば、

「効率化だけでは足りない」と感じる人もいます。

後者なら、

理由を考えることで、

「そもそも、その仕事が必要かを考えるべきだ」

という自分なりの考えが見えてくるかもしれません。

つまり、

理由を考えると、自分の判断軸が見えてきます。

ここで理由を何個も出す必要はありません。

まずは一つ、

「なぜそう思ったのか」

を言葉にしてみます。


「なぜそう思ったのか」をもう少し掘り下げると、
自分でも気づいていなかった理由が見えてくることがあります。

最初の答えからさらに考える方法は、以下の記事で詳しく紹介しています。

3.最後に「今の自分の意見」を一文にする

最後は、

今の自分の意見を、一文にしてみます。

完璧にまとめる必要はありません。

「正しいことを言わなければ」

「反論されないようにしなければ」

と考えると、言葉が出にくくなります。

ここでは、

今の時点では、こう考える。

そのくらいで十分です。

たとえば、読書について、

「本を読んだだけでは、あまり身につかない気がする」

と思ったとします。

その理由が、

「使ってみたときに初めて自分のものになるから」

だと分かったなら、

「私は、読書は知識を増やすだけでなく、行動につなげて初めて意味があると思う」

と一文にできます。

仕事でも同じです。

「効率化は大切だ」

という意見に触れたときに、

「その前に仕事自体の必要性を考えるべきだ」

と思ったなら、

それが今の自分の意見です。

一文にすると、

頭の中にあった曖昧な考えが形になります。

そして、形になったからこそ、

あとで見直すこともできます。

「やはり少し違う」

「別の意見を聞いて考えが変わった」

となってもかまいません。

大切なのは、

「正しい意見」ではなく、「今の自分の意見」をつくることです。

まずは一文。

それだけでも、

誰かの意見を受け取るだけの状態から、

自分で考える側へ一歩進めます。

人の意見を聞くと、自分の意見も見えてくる

人の意見を聞くと、自分の意見も見えてくる

自分の意見を持つことと、

人の意見を聞くことは反対ではありません。

むしろ、

人の意見に触れることで、自分の考えが見えてくることがあります。

「そこは同じだ」

「そこは少し違う」

「その視点は考えたことがなかった」

と感じることで、

自分の考えの輪郭が見えてきます。

本を読むときも同じです。

著者の考えをそのまま覚えるだけなら、

それは知識を受け取った段階です。

でも、

「自分はどこに納得したのか」

「どこに違和感があったのか」

「自分ならどう考えるのか」

と問い直せば、

読書が自分の思考につながります。

違う考えに触れることは、自分の意見を確かめる材料になります。

必要なら、その中で自分の考えを書き換えていけばいいのです。

私は仕事で「自分の意見」をつくるようになった

仕事で改革プロジェクトを進めていた頃、

一つのテーマについて、

いろいろな立場の意見を聞くことがありました。

現場の人。

システムをつくる人。

管理する人。

経営側。

同じ問題を見ていても、

重視することはそれぞれ違います。

現場は、

「実際に使えるか」

を気にする。

システム側は、

「どう実現するか」

を考える。

経営側は、

「全体としてどんな効果があるか」

を見る。

どの意見にも、それぞれ理由があります。

だからこそ、

誰か一人の意見をそのまま採用すればいいわけではありませんでした。

いろいろな話を聞きながら、

「このプロジェクトでは何を優先するのか」

「何を変えて、何を残すのか」

「最終的に、どこを目指すのか」

を考える必要があります。

最初から正解があるわけではありません。

情報を集め、

違う意見を聞き、

その中から、

自分なりの判断軸をつくっていく。

そして最後は、

「私はこう考える」

と一度、意見を形にする。

改革の仕事では、その繰り返しでした。

もちろん、

新しい事実が出てきて、

最初の考えを修正することもあります。

でも、

自分の意見がないまま人の話を聞いていると、

その場で一番強い意見に流されやすくなります。

一度でも、

「今の自分はこう考える」

という軸を持っていれば、

人の意見を聞いたときにも、

「ここは同じ」

「ここは違う」

「ここは考え直したほうがいい」

と比較できます。

私は仕事を通して、

自分の意見とは、

最初から持っているものではなく、

いろいろな考えに触れながら、自分なりにつくっていくもの

だと感じるようになりました。

「分からない」は、意見がないということではない

「分からない」は、意見がないということではない

自分の意見を持とうとすると、

「何か答えを出さなければ」

と思ってしまうことがあります。

でも、

「今の情報だけでは判断できない」

「どちらとも言えない」

「もう少し考えたい」

という状態もあります。

それも一つの立場です。

特に複雑な問題では、

すぐに結論を出せないことがあります。

そんなときは、

無理に賛成か反対かを決めなくてもかまいません。

大切なのは、

「なぜ、まだ決められないのか」

が分かっていることです。

「情報が足りない」

「両方に納得できる部分がある」

「もう少し考えたい」

と、自分の状態を言葉にしてみる。

すると、

「意見がない」のではなく、

今はまだ、意見をつくる途中にいる

と分かります。


意見を決める前に、「そもそも今ある情報は十分なのか」と確かめることも必要です。
情報源や根拠を確認する方法は、以下の記事で紹介しています。

3分でできる「自分の意見」メモ

自分の意見をつくりたいときは、

ノートやメモに4つだけ書いてみます。

テーマ:
何について考える?

最初の反応:
自分はどう感じた?

理由:
なぜそう思った?

今の意見:
一文にすると?

たとえば、

テーマ
AIに仕事を任せること

最初の反応
便利だけれど、全部任せるのは少し違う気がする。

理由
考える部分まで任せると、自分で判断する機会が減りそうだから。

今の意見
AIには作業を任せても、判断まで全部任せるべきではないと思う。

このくらいで十分です。

もし「今の意見」がうまく書けなければ、

「まだ情報が足りない」

「もう少し考えたい」

と書いておいてもかまいません。

このメモの目的は、

正解をつくることではありません。

今の自分が、どう考えているのかを見えるようにすることです。

本を読んだあと。

人の話を聞いたあと。

何かに違和感を持ったとき。

3分だけでも書いてみると、

誰かの考えを受け取るだけで終わらず、

自分の考えをつくる時間に変わっていきます。


自分の意見が見えてきたら、次は「では、どうするか」を決める場面があります。
選択肢や基準を整理して決める方法は、以下の記事で紹介しています。

まとめ

自分の意見は、

最初からはっきり持っているものではありません。

何かに触れて、

「自分はどう感じたのか」

を見る。

「なぜ、そう思ったのか」

を考える。

そして、

「今の自分はこう考える」

と一文にしてみる。

この積み重ねで、

自分の考えは少しずつ形になっていきます。

大切なのは、

誰かの考えをそのまま受け取るだけで終わらず、

一度、

「自分はどう考えるのか」

を確かめてみることです。

もし、まだ分からなければ、

無理に答えを出さなくてもかまいません。

自分の意見は、

完成品ではありません。

考えて、

言葉にして、

必要ならまた考え直す。

その繰り返しの中で、

少しずつ自分なりの考え方が見えてきます。

まずは、

何かに触れたときに、

「私はどう思っただろう」

と問いかけてみる。

そこから、

自分の意見づくりは始まります。

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