仕事の全体像が見えないとき|仕事の流れを理解する3つの方法

仕事の全体像が見えないとき|仕事の流れを理解する3つの方法

毎日の仕事で、

自分が担当している業務の手順はわかっていても、

仕事全体の流れまではよくわからないと感じることはありませんか。

例えば、ほかの担当者から情報を受け取り、必要な作業をして、次の担当者へ渡す。

自分の仕事は問題なく進められていても、

その情報がどのようにつくられ、

渡したあとにどう使われているのかまでは、意外と知らないものです。

私は25年以上、BPR(業務プロセス改革)の仕事に携わってきました。

その中で何度も感じたのは、

それぞれの担当者が自分の仕事をよく知っていても、

前後の仕事については十分に知らないことが多いということです。

仕事の全体像を理解するために、最初からすべての業務を詳しく調べる必要はありません。

まずは、自分の仕事の前後に目を向けてみる。

この記事では、私自身の業務改革の経験をもとに、

仕事の全体像を理解するための3つの方法を紹介します。

自分の仕事と周囲の仕事のつながりを知るためのヒントになればうれしいです。

目次

仕事の全体像が見えないのはなぜ?

仕事の全体像が見えないのはなぜ?

仕事の全体像が見えない理由の一つは、

自分の担当業務は理解していても、その前後で行われている仕事を知らないことにあります。

会社の仕事は、多くの場合、一人だけで完結するものではありません。

誰かが情報を集め、

その情報を使って別の担当者が作業し、さらに次の担当者へ引き継いでいく。

こうした仕事のつながりによって、最終的な成果が生まれています。

ところが、日常業務では、

自分が担当する範囲だけを見ていることが少なくありません。

私はBPRの現場で、さまざまな部署の業務を調べてきました。

その中でよく見られたのが、

前工程と後工程の担当者が、お互いの仕事内容を十分に理解していないケースです。

例えば、前工程の担当者は、

必要だと思う情報をまとめて次の担当者に渡している。

しかし、その情報が後工程でどのように使われているのかまでは知らない。

一方、後工程の担当者も、

受け取った情報がどのような作業を経てつくられているのかを知らない。

それぞれが自分の仕事をきちんと行っていても、

仕事全体のつながりが見えているとは限らないのです。

もちろん、普段の仕事では、自分の担当業務を覚えることが優先されます。

前後の仕事を詳しく知る機会がなければ、理解していないのも不思議ではありません。

ただ、自分の仕事が全体の中でどのような役割を果たしているのかを知るには、

担当範囲の外にも目を向ける必要があります。

そのために、最初から会社全体の業務を理解しようとする必要はありません。

まずは、自分の仕事につながっている前後の業務から確認してみましょう。

仕事の全体像をつかむ3つの方法

① 自分の仕事の前後を確認する

仕事の全体像を理解するには、

まず自分の担当業務の前後に、どのような仕事があるのかを確認してみましょう。

普段の仕事では、自分が何をするのかはわかっていても、

その仕事がどこから始まり、どこにつながっているのかまでは、意識していないことがあります。

そこで、最初に次の3つを整理してみます。

  • 誰から、何を受け取っているのか
  • 受け取った情報を使って、何をしているのか
  • 誰に、何を渡しているのか

例えば、毎月、別の部署から売上データを受け取り、

集計表を作成して、上司に提出する仕事があるとします。

自分の担当業務は、データを集計して表にまとめることです。

しかし、仕事のつながりを考えるなら、それだけではありません。

そもそも、その売上データは、誰がどのように作成しているのでしょうか。

また、自分が作成した集計表は、

提出したあと、どのような場面で使われているのでしょうか。

このように考えてみると、自分の仕事の前後にも目が向くようになります。

私はBPRの現場でも、

業務を理解するときに、情報のインプットとアウトプットを重視してきました。

どこから何を受け取り、どのような処理をして、次に何を渡すのか。

このつながりを確認することで、

個々の作業が仕事全体の中でどのような位置にあるのかが見えてきます。

ただし、日常業務でここまで考える場合、

最初から詳しい業務フローを作成する必要はありません。

まずは、自分の仕事を中心に、

前後の担当者と受け渡している情報を書き出すだけでも十分です。

わからない部分があれば、無理に推測せず、確認したいこととして残しておきましょう。

仕事の全体像をつかむ第一歩は、

自分の担当範囲を起点に、前後の仕事とのつながりを見つけることです。

そこから少しずつ、仕事の流れをたどっていきましょう。


仕事のつながりをもう少し詳しく整理したい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

仕事の流れを図にするための具体的な方法を紹介しています。

② 前後の担当者に直接聞いてみる

自分の仕事の前後を整理したら、

次はそれぞれの担当者に直接話を聞いてみましょう。

仕事の流れをある程度把握できても、

実際にどのような作業が行われているのかは、担当者に聞かなければわからないことがあります。

私もBPRの現場では、関係する担当者に直接話を聞くことを大切にしてきました。

特に意識していたのは、

自分が受け取る情報と、自分が渡す情報が、

前後の仕事でどのように扱われているのかを確認することです。

例えば、前工程の担当者には、こんなことを聞いてみます。

「このデータは、どのような作業をして作成しているのですか?」

「作成するときに、どのような情報を使っているのですか?」

一方、後工程の担当者には、次のように聞いてみます。

「私が渡した集計表は、そのあと何に使っているのですか?」

「集計表のどの部分をよく使っていますか?」

こうした質問をすると、自分が知らなかった仕事の流れが少しずつ見えてきます。

例えば、後工程の担当者が、

受け取った集計表をもとに別の資料を作成しているとわかれば、

自分の仕事がその資料づくりにつながっていることを理解できます。

また、前工程の担当者から話を聞くことで、

普段受け取っているデータが、どのような作業を経て作成されているのかもわかります。

ここで大切なのは、最初から相手の仕事の問題点を探そうとしないことです。

「なぜ、このようなやり方をしているのですか?」と問い詰めるのではなく、

まずは相手がどのような仕事をしているのかを知ろうとする。

その姿勢が大切だと思います。

また、相手の仕事をすべて理解しようとする必要もありません。

自分の仕事と直接つながっている部分から聞いてみればよいのです。

仕事のつながりは、資料を読むだけでなく、

実際に担当している人と話すことで見えてくるものです。

まずは身近な担当者に、

自分が渡した情報がそのあとどう使われているのか、

聞いてみてはいかがでしょうか。


異動したばかりで、

新しい部署の仕事そのものがよくわからない場合は、以下の記事も参考にしてみてください。

日常の打ち合わせや会議、業務の流れから仕事内容を理解する方法を紹介しています。

③ 実際の作業を見せてもらう

前後の担当者から話を聞いたら、

できれば実際の作業も見せてもらいましょう。

私はBPRの現場で、

仕事を理解するうえで特に多くの情報が得られるのは、

実際の作業を見ることだと感じてきました。

言葉で説明してもらうだけでは、わからないことがあるからです。

例えば、先ほどの売上データの集計業務で考えてみましょう。

後工程の担当者に「集計表をどのように使っていますか」と聞けば、

どんな資料を作っているのかはわかるかもしれません。

しかし、実際の作業を見せてもらうと、もっと細かなことが見えてきます。

受け取った集計表の一部を別のファイルに転記していたり、

必要な項目だけを取り出して並べ替えていたり。

場合によっては、こちらが渡した情報のほとんどを使っていないこともあります。

こうしたことは、実際の作業を見なければ気づきにくいものです。

私自身、業務改革の現場で担当者の作業を見せてもらうことで、

説明を聞いていただけではわからなかった仕事の実態を何度も知ることができました。

ただ、相手に作業を見せてもらうのは、少し頼みにくいかもしれません。

相手の時間を取ってしまいますし、

忙しいところを邪魔するのではないかと遠慮してしまうこともあるでしょう。

私の経験では、よほど忙しいときでなければ、意外と協力してもらえるものです。

もちろん、相手の都合を考えることは大切です。

例えば、

「今度、実際にどのように処理しているのか、少し見せてもらえませんか」と相談してみる。

その場でお願いするのが難しければ、都合のよい時間を聞いてみてもよいでしょう。

最初から長い時間を取ってもらう必要はありません。

自分が渡した情報を使う場面だけでも、見せてもらえれば十分に参考になります。

また、作業を見ていてわからないことがあれば、その場で質問してみましょう。

「この項目は、何のために使っているのですか?」

「ここで別の資料に転記しているのは、どうしてですか?」

実際の動きを見ながら聞くことで、仕事の内容をより具体的に理解できます。

ただし、相手の作業を評価したり、間違いを指摘したりすることが目的ではありません。

まずは、相手が普段どのように仕事をしているのかを知ることです。

話を聞くだけでは見えなかった仕事のつながりも、

実際の作業を見ることで、よりはっきりしてきます。

相手の都合を尊重しながら、

機会があれば、ぜひ実際の仕事を見せてもらってください。

仕事のつながりが見えると、自分の役割も見えてくる

仕事のつながりが見えると、自分の役割も見えてくる

ここまで紹介した3つの方法を実践すると、

自分の仕事が周囲の仕事とどのようにつながっているのか、少しずつ見えてきます。

そして、その過程で、思いがけない発見をすることがあります。

私はBPRの現場で、

前工程と後工程の仕事を詳しく調べるうちに、さまざまな改善の可能性を見つけてきました。

例えば、前工程で作成していた情報の一部が、

後工程ではまったく使われていないことがありました。

反対に、後工程で必要な情報が不足していたため、

担当者が別の資料から探して補っていたケースもあります。

また、情報の渡し方を少し変えるだけで、

後工程の作業がずっと簡単になることもありました。

こうしたことは、

前工程と後工程の仕事をつなげて見ることで、初めて気づけたことです。

ただ、今回の目的は、業務改善の方法を学ぶことではありません。

大切なのは、仕事の前後を知ることで、

自分の仕事の意味や役割を、より深く理解できるようになることです。

例えば、毎月決まった形式で作成している資料も、

そのあと誰が何に使っているのかを知れば、一つひとつの項目の意味が見えてきます。

また、自分が受け取る情報が、

前工程でどのような手間をかけて作成されているのかを知れば、

その情報の見方も変わるかもしれません。

自分の担当業務だけを見ていたときには、

単なる作業に思えていたことも、

前後の仕事とのつながりが見えることで、違った意味を持つようになります。

仕事の全体像を理解するとは、

必ずしも会社全体の業務を細かく把握することではありません。

まずは、自分の仕事がどこからつながり、どこへつながっていくのかを知ることです。

自分の仕事だけを見ていては、見えないことがある。

これは、私が長年のBPR経験を通じて感じてきたことの一つです。

前後の仕事に少し目を向けるだけでも、

自分の仕事の見え方は変わってくるのではないでしょうか。


仕事の目的や成果物を確認することは、やり直しを防ぐことにもつながります。

以下の記事では、仕事を始める前に確認しておきたいポイントを紹介しています。

まとめ|自分の仕事の前後に目を向けよう

今回は、仕事の全体像を理解するための3つの方法を紹介しました。

  1. 自分の仕事の前後を確認する
  2. 前後の担当者に直接聞いてみる
  3. 実際の作業を見せてもらう

自分の担当業務をきちんとこなしていても、

その前後でどのような仕事が行われているのかは、意外と知らないものです。

しかし、仕事は一人だけで完結しているわけではありません。

誰かが作成した情報を受け取り、自分の仕事を通じて、また次の人へ渡していく。

そのつながりを知ることで、

自分の仕事が全体の中でどのような役割を果たしているのかも見えてきます。

最初から、部署や会社全体の仕事を理解しようとする必要はありません。

まずは、自分が渡した情報が、そのあとどう使われているのかを聞いてみる。

あるいは、自分が受け取っている情報が、どのようにつくられているのかを確かめてみる。

そんな身近なところから始められます。

自分の仕事を理解するために、少しだけ自分の仕事の外に目を向けてみる。

そこから、これまで見えていなかった仕事のつながりが、

少しずつ見えてくるのではないでしょうか。

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