ChatGPTを使って文章を推敲してみたものの、
思っていた文章にならなかったことはありませんか。
読みやすくなったけれど、自分が伝えたかったことと少し違う。
文章は整っているのに、何となくしっくりこない。
そんな経験があるかもしれません。
ChatGPTは、文章の改善点を見つけたり、別の表現を提案したりするのが得意です。
ただし、AIが提案した文章が、必ずしも自分にとってよい文章とは限りません。
大切なのは、自分が何を伝えたいのかを明確にし、その考えを基準に推敲することです。
私はブログの記事を書く際、ChatGPTを使って最終推敲をしています。
確認しているのは、中心メッセージの一貫性、
重複表現、読者へのわかりやすさ、独自性、文章のリズムの5つです。
ときには、ChatGPTが自分では思いつかなかった表現を
提案してくれることもあります。
「そう、それが言いたかった」
そんな言葉に出会うと、自分の考えまで明確になったように感じます。
この記事では、実際にブログ記事を推敲した経験をもとに、
ChatGPTで文章を磨く3つのステップを紹介します。
AIに文章を任せるのではなく、自分が伝えたいことを守りながら、
よりよい表現を見つけていきましょう。
ChatGPTで文章を推敲すると何ができる?

文章を書き終えて読み返してみると、
何となくわかりにくいと感じることがあります。
伝えたいことは頭の中にあるのに、うまく言葉になっていない。
自分では十分に説明したつもりでも、
読者にとっては理解しにくい部分が残っているかもしれません。
そんなときに役立つのが、ChatGPTを使った推敲です。
推敲とは、文章の内容や表現を見直し、よりよい文章に磨いていくことです。
誤字脱字や表記の間違いを直す校正とは異なり、
文章の構成や論理のつながり、伝わりやすさまで見直します。
ChatGPTを使えば、自分だけでは気づきにくい問題点を、別の視点から確認できます。
例えば、記事の途中で話がそれていないか。
同じことを何度も説明していないか。
初めて読む人にも内容が伝わるか。
こうした点を指摘してもらうことで、文章を客観的に見直しやすくなります。
また、言いたいことはあるのに適切な言葉が見つからないとき、
別の表現を提案してもらうこともできます。
その表現を読んで、自分の考えがはっきりすることもあるのです。
ただし、ChatGPTの指摘や提案が、いつも自分の考えに合っているとは限りません。
だからこそ、改善点を確認したうえで、
どの表現を取り入れるかは自分で判断することが大切です。
ChatGPTで文章を推敲する3つのステップ
ChatGPTで文章を推敲するとき、
最初から「この文章を読みやすく直してください」と依頼するだけでは、
思いどおりの結果にならないことがあります。
私は、次の3つのステップで推敲を進めています。
- 文章と中心メッセージを伝える
- 5つの視点で改善点を確認する
- 改善案を比較して、自分で仕上げる
実際に以前ブログで公開した
「説明がうまく伝わらない人へ|わかりやすく説明する3つのコツ」という記事を例に、
具体的な進め方を紹介します。
文章を書く前の構成づくりについては、以下の記事で紹介しています。
今回は、書き上げた文章を見直す方法に絞って説明します。

① 文章と中心メッセージを伝える
最初に行うのは、推敲したい文章と、
その文章で伝えたいことをChatGPTに伝えることです。
文章だけを渡しても、ChatGPTは改善案を提案してくれます。
しかし、書き手が何を大切にしているのかがわからなければ、
一般的な読みやすさを優先した修正になることもあります。
例えば、先ほど紹介した「わかりやすく説明する3つのコツ」の記事には、
次の中心メッセージがありました。
「説明の目的は、自分が上手に話すことではなく、相手に理解してもらうこと」
この記事では、わかりやすく説明する3つのコツを紹介しています。
その一つが、図を描きながら相手と一緒に考えることです。
私は会社員時代、業務改革の構想やシステムについて説明する際、
ホワイトボードをよく使っていました。
ただし、完成した図を見せて説明していたわけではありません。
大まかな全体像から描き始め、
相手の質問や意見に合わせて書き足したり、修正したりしていました。
こうした経験や考えを伝えずに、
単に「図を使って説明する」という文章だけを推敲してもらったら、
図のわかりやすさを強調するだけの内容になってしまうかもしれません。
そこで、例えば次のように依頼します。
ChatGPTへのプロンプト例
次のブログ記事を推敲したいと考えています。
この記事の中心メッセージは「説明の目的は、自分が上手に話すことではなく、相手に理解してもらうこと」です。
特にホワイトボードの事例では、完成した図を見せるのではなく、相手と対話しながら図を描き、理解を共有することを大切にしています。
この考えを踏まえて、文章の改善点を確認してください。
まずは改善点を指摘し、理由を説明してください。全文の書き直しはまだ必要ありません。
このように中心メッセージを伝えておけば、
ChatGPTの提案が自分の考えから離れていないかを確認しやすくなります。
もちろん、最初から中心メッセージが明確になっているとは限りません。
そんなときは、文章を読んでもらい、
「この記事で一番伝えたいことは何だと思いますか」と聞いてみるのも一つの方法です。
その回答を見ながら、自分が伝えたかったことと一致しているか考える。
そのやり取り自体が、中心メッセージを明確にするきっかけになります。
② 5つの視点で改善点を確認する

中心メッセージを伝えたら、次は文章の改善点をChatGPTに確認してもらいます。
私が重視しているのは、次の5つです。
- 中心メッセージが一貫しているか
- 同じ内容を繰り返していないか
- 説明や事例が読者にわかりやすいか
- 自分の経験や考えが生かされているか
- 文章のリズムや流れが自然か
それぞれ、具体的に見ていきましょう。
① 中心メッセージが一貫しているか
記事を書いていると、途中で話が広がり、
最初に伝えたかったことから離れてしまう場合があります。
例えば、「わかりやすく説明する3つのコツ」の記事で
話し方のテクニックばかり紹介してしまうと、
「相手に理解してもらう」という中心メッセージが薄れてしまいます。
そこで、各見出しの内容が中心メッセージにつながっているかを確認します。
② 同じ内容を繰り返していないか
文章を書いている本人は、一つひとつの見出しを考えながら書いています。
そのため、別の場所で同じことを説明していても、意外と気づかないものです。
「わかりやすく説明する3つのコツ」の記事の最終推敲でも、
書き出しと後半の見出しで似た内容を説明していたため、重複を整理しました。
ただし、同じ言葉が出てくるからといって、すべて削る必要はありません。
大切な考えを繰り返すことにも意味はあります。
確認したいのは、
その説明が読者の理解を深めているか、それとも単なる繰り返しになっているかです。
③ 説明や事例が読者にわかりやすいか
自分にとって当たり前のことでも、読者にはわからない場合があります。
専門用語が説明されているか。
話のつながりが自然か。
事例を読んで、具体的な場面を想像できるか。
こうした点を確認します。
特に、実体験を紹介するときは注意が必要です。
書き手はその場面を知っていますが、読者は知りません。
何をしていたのか、なぜそうしたのか、その経験から何がわかったのか。
必要な情報が抜けていないかを、ChatGPTに読者の視点から確認してもらいます。
④ 自分の経験や考えが生かされているか
文章をわかりやすく整える過程で、自分らしい表現や経験が薄れてしまうこともあります。
例えば、「わかりやすく説明する3つのコツ」の記事のホワイトボードの事例です。
単に「図を使うとわかりやすくなる」と説明するだけなら、一般的なアドバイスです。
しかし、私が実際に行っていたのは、
相手と話しながら図を描き、書き足したり消したりすることでした。
そこには、一方的に説明するのではなく、相手と理解を共有するという考えがあります。
こうした経験や考えが文章に残っているかも確認します。
⑤ 文章のリズムや流れが自然か
最後は、文章の読みやすさです。
一文が長すぎないか。
同じ語尾が続いていないか。
改行の位置は自然か。
また、短い文章ばかりが続くと、かえって単調に感じられることもあります。
私は、文章の長さに変化をつけながら、自然に読み進められる流れを大切にしています。
ChatGPTには、意味を変えずにリズムを整えられる部分がないか確認してもらいます。
5つの視点をまとめて確認するプロンプト
実際には、次のように依頼できます。
次の文章を、5つの視点で確認してください。
- 中心メッセージが一貫しているか
- 同じ内容や説明を繰り返していないか
- 説明や事例が読者にわかりやすいか
- 書き手の経験や独自の考えが生かされているか
- 文章のリズムや流れが自然か
改善が必要な箇所と、その理由を具体的に教えてください。
問題のない部分まで無理に修正する必要はありません。
まずは改善点の指摘だけをお願いします。
ここで大切なのは、必ず5つすべてに問題があると考えないことです。
改善点が少なければ、そのままでよい部分もあります。
また、ChatGPTの指摘が必ず正しいとは限りません。
まずは別の視点から文章を見直すための材料として受け取り、
次のステップで実際にどう修正するかを考えていきます。
③ 改善案を比較して、自分で仕上げる

ChatGPTに改善点を確認してもらったら、次は具体的な修正案を出してもらいます。
ただし、提案された文章をそのまま採用する必要はありません。
私は、主に2つの基準で判断しています。
1つ目は、自分が伝えたいことが書かれているか。
文章が読みやすくなっていても、伝えたいことと違っていれば採用しません。
例えば、「わかりやすく説明する3つのコツ」の記事のホワイトボードの事例です。
この部分を「図を使うと、複雑な内容もわかりやすく説明できます」
とまとめることもできます。
確かに間違いではありません。
しかし、それだけでは私が伝えたいこととは少し違います。
私が大切にしていたのは、完成した図を相手に見せることではなく、
相手と話しながら図を描いていくことでした。
質問が出れば書き足す。
違う意見が出れば修正する。
必要なら消して描き直す。
こうしたやり取りを通して、相手と一緒に理解を深めていく。
そこが伝わらなければ、文章がどれほど整っていても、
私にとっては十分な推敲とはいえません。
2つ目は、自分では言語化できなかった表現が見つかるか。
こちらも、私がChatGPTを使っていて価値を感じる部分です。
文章を書いていると、頭の中ではわかっていても、
うまく言葉にできないことがあります。
そんなとき、ChatGPTから別の表現を提案してもらうと、
「そう、それが言いたかった」と感じることがあります。
「わかりやすく説明する3つのコツ」の記事でも、
ホワイトボードを使う意味を掘り下げる中で、
単に図を描いて説明するのではなく、
「相手と一緒に理解をつくっていく」という考え方が明確になりました。
これは、私が長年の仕事で実践してきたことです。
ただ、普段は当たり前に行っていたため、
その価値をあらためて言葉にする機会はありませんでした。
ChatGPTとのやり取りを通して経験を振り返ることで、
自分でも気づいていなかった考えの輪郭が見えてくる。
文章の推敲には、そんな面白さもあります。
うまく言葉にできない考えを整理する方法については、以下の記事でも紹介しています。

もちろん、AIが提案した表現が新鮮だからといって、
何でも採用するわけではありません。
自分の経験や考えに合っているかを確かめます。
しっくりこなければ、別の表現を提案してもらうこともありますし、
自分で書き直すこともあります。
例えば、次のように依頼できます。
ChatGPTへのプロンプト例
指摘された改善点を踏まえて、修正案を提案してください。
中心メッセージと私自身の経験は変えず、重複を整理し、読者にわかりやすい文章にしてください。
特に、うまく言語化できていない部分については、別の表現も提案してください。
修正した箇所と理由も教えてください。
提案を受け取ったら、元の文章と比較します。
伝えたいことが残っているか。
説明がわかりやすくなったか。
自分の考えに合った表現になっているか。
そして、よいと思った部分だけを取り入れます。
必要ならChatGPTと何度かやり取りをして、文章を整えていきます。
最後に、記事全体を自分で読み返します。
一つひとつの文章はよくなっていても、
全体を通して読むと流れが不自然になっている場合があるからです。
ChatGPTは改善案を考えてくれる相手ですが、どの言葉で伝えるかを決めるのは自分自身です。
AIの提案を選び、必要に応じて書き直す。
その積み重ねによって、自分が伝えたいことを、より納得できる文章へと磨いていくのです。
まとめ|ChatGPTと一緒に自分の文章を磨こう
ChatGPTを使えば、
自分だけでは気づきにくい文章の問題点を見つけたり、別の表現を考えたりできます。
今回紹介したのは、次の3つのステップです。
- 文章と中心メッセージを伝える
- 5つの視点で改善点を確認する
- 改善案を比較して、自分で仕上げる
大切なのは、AIが提案した文章をそのまま採用することではありません。
自分が伝えたいことを基準に、よいと思った表現を取り入れていくことです。
ときには、自分ではうまく言葉にできなかった考えを、
ChatGPTが表現してくれることもあります。
そんな発見も、AIと一緒に文章を推敲する面白さの一つです。
まずは、以前に書いた短い文章を一つ選んでみてください。
その文章で何を伝えたいのかをChatGPTに伝え、改善点を確認してみましょう。
文章を磨くことは、自分の考えをより明確にしていくことでもあります。

