誰かに相談したいけれど、何から話せばよいのかわからない。
相談してみたものの、話がまとまらず、
結局どうすればよいのかわからないまま終わってしまった。
そんな経験はありませんか。
相談するときに大切なのは、相手に答えを出してもらうことだけではありません。
まず、自分が何について相談したいのかを整理すること。
そして、できれば自分なりの考えを持っておくことです。
自分の考えがあれば、それを出発点に相手と意見を交わすことができます。
対話の中で、新しいアイデアが生まれることもあるでしょう。
私も会社員時代、仕事を進める中で、さまざまな人に相談してきました。
そのとき意識していたのは、相談する前に論点を整理し、自分なりの考えを持つこと。
そして、相談を話し合いだけで終わらせず、次の行動につなげることでした。
この記事では、仕事や日常生活で何かを相談したいときに役立つ、
上手に相談するための3つのステップを紹介します。
相談するとき、何から話せばいい?

誰かに相談しようと思っても、
いざ話し始めると、うまく説明できないことがあります。
自分が困っている状況を最初から順番に説明しているうちに、
話が長くなってしまう。
相手から「それで、何を相談したいの?」と聞かれて、
答えに詰まってしまうこともあるでしょう。
こうしたことが起こるのは、
相談したいことと、相手に伝える情報が整理できていないからかもしれません。
例えば、仕事が予定どおりに進まず、上司に相談する場面を考えてみましょう。
「仕事が忙しくて、なかなか進まないんです」
これだけでは、上司も何を答えればよいのか迷ってしまいます。
仕事の量を減らしてほしいのか。
優先順位を決めたいのか。
それとも、進め方について助言がほしいのか。
同じ「仕事が進まない」という状況でも、
何を相談したいのかによって、話し合う内容は変わってきます。
そこで大切なのが、相談する前に論点を整理しておくことです。
論点とは、簡単にいえば「何について考え、話し合いたいのか」ということ。
先ほどの例なら、
「今の仕事量では期限に間に合いそうにありません。どの仕事を優先すべきか相談したいです」
と伝えるだけでも、相手は相談の目的を理解しやすくなります。
さらに、自分なりの考えがあれば、対話はもっと具体的になります。
「私はAの仕事を優先した方がよいと考えていますが、どうでしょうか」
こう伝えれば、相手もその考えに対して意見を出せます。
もちろん、最初から自分の意見がまとまっている必要はありません。
何がわからないのか、
どこで迷っているのかを伝えることも、相談の出発点になります。
大切なのは、相手にすべてを委ねるのではなく、
一緒に考えるための出発点を用意することです。
では、具体的にどう相談を進めればよいのでしょうか。
次から、3つのステップに分けて考えていきます。
上手に相談するための3つのステップ
① 相談したいことを整理する
相談する前に、
まずは自分が何について相談したいのかを整理しておきましょう。
ここで大切なのは、状況を詳しく説明することよりも、
何を相談して、何を明らかにしたいのかをはっきりさせることです。
例えば、仕事の進め方に迷っている場合。
「今の仕事の進め方で悩んでいます」と伝えるだけでは、相談の範囲が広すぎます。
そこで、次のように考えてみます。
- 何に困っているのか
- 何を決めたいのか
- 自分はどうするのがよいと思っているのか
この3つを整理すると、相談したいことが具体的になります。
作業に時間がかかっているので、進め方を見直したいです。
私は確認作業をまとめた方がよいと考えていますが、どう思いますか
このように伝えれば、相手も自分の経験や考えをもとに意見を出しやすくなります。
私も会社員時代、誰かに相談するときには、
できるだけ自分なりの考えを持つようにしていました。
自分の考えが正しいかどうかは、必ずしも重要ではありません。
むしろ、自分の考えを伝えることで、相手から違う視点をもらえることもあります。
「その方法もあるけれど、こちらから考えた方がよいのでは?」
そんな意見をきっかけに、それまで思いつかなかったアイデアが生まれることもありました。
一方で、相談する前に何も考えず、相手にすべてを委ねてしまうと、
相手もどこから話を始めればよいのかわかりません。
相談を受ける人にも、考えるための時間が必要です。
だからこそ、自分なりの考えを持って相談することは、相手への配慮にもなると思います。
ただし、どうしても自分の考えがまとまらないこともあるでしょう。
そんなときは、無理に答えを用意する必要はありません。
「ここまでは考えたのですが、この先をどうすればよいかわかりません」
そう伝えるだけでも、相手は何を一緒に考えればよいのか理解しやすくなります。
相談する前に、完璧な答えを出す必要はありません。
何について相談したいのかを明確にし、できれば自分の考えも添える。
それが、相談を前に進めるための最初のステップです。
何を相談すればよいのか、なかなか整理できないときは、
考えるべき論点を見つけるところから始めてみましょう。

② 相談の目的に合った相手を選ぶ
相談したいことが整理できたら、次は誰に相談するかを考えます。
ここで大切なのは、
相談する目的によって、適切な相手は変わるということです。
例えば、仕事の進め方について相談する場合。
その仕事を経験したことがある人なら、実際の経験をもとに助言してくれるでしょう。
専門的な知識が必要なら、
その分野に詳しい人に相談した方が、具体的な解決策が見つかりやすくなります。
また、自分では思いつかないアイデアがほしいなら、
違う立場や視点を持つ人に相談する方法もあります。
相談相手を選ぶときには、次のように考えてみるとよいでしょう。
- 経験から助言がほしい:同じような経験をした人
- 専門的なことを知りたい:その分野に詳しい人
- 違う考え方を知りたい:自分とは異なる視点を持つ人
- 何かを決めたい:判断に必要な情報を持つ人や、決定に関わる人
例えば、新しい仕事の進め方を考えているとします。
実現できるかを確認したいなら、
実際にその仕事を担当している人に聞くことが大切です。
一方、今までにない方法を考えたいなら、
別の部署の人に意見を聞くことで、新しい発想が生まれるかもしれません。
私も会社員時代、相談する目的に応じて相手を変えていました。
構想を広げたいときには、異なる視点を持つ人に意見を聞く。
専門的な知識が必要になれば、その分野に詳しい人の力を借りる。
そして、実際に進める段階では、現場の仕事をよく知っている人の意見を確認する。
このように、相談する内容によって、必要な相手も変わってきます。
もちろん、いつも最適な相手が身近にいるとは限りません。
そんなときは、まず信頼できる人に相談して、
誰に聞けばよいのかを教えてもらう方法もあります。
また、相談する相手が一人である必要もありません。
異なる立場の人から意見を聞き、
それぞれの考えを比べることで、よりよい選択肢が見えてくることもあります。
ただし、多くの人に相談すればよいというわけではありません。
意見が増えるほど、かえって迷ってしまうこともあるからです。
まずは、何のために相談するのかを考える。
そして、その目的に合った相手を選ぶ。
相談相手を選ぶことも、相談を前に進めるための大切な準備なのです。
③ 対話から次の行動を決める
相談相手が決まったら、実際に話をしてみましょう。
ここで大切なのは、
相手の意見を聞くだけで終わらず、相談の結果を次の行動につなげることです。
相談していると、自分とは違う考え方に出会うことがあります。
「その方法なら、こんな問題が起きるかもしれない」
「別の方法を試してみてはどうだろう」
そんな意見を聞くことで、
それまで気づかなかった問題や、新しい選択肢が見えてくることもあるでしょう。
ただし、相手の意見をそのまま受け入れる必要はありません。
自分の考えと相手の意見を比べながら、何がよいのかを考えることが大切です。
例えば、仕事の進め方について相談したとします。
自分では、作業の順番を変えれば効率がよくなると考えていた。
ところが、相手から
「順番を変えるより、途中の確認作業を減らした方が効果が大きいのでは?」と提案された。
そんなときは、どちらが正しいかをすぐに決める必要はありません。
それぞれの方法のよい点や問題点を話し合い、実際に試せそうな方法を考えてみます。
そして、相談の終わりには、次に何をするのかを明確にしておきましょう。
例えば、
- まずは、新しい方法を一度試してみる
- 判断に必要な情報を追加で調べる
- 関係する人に意見を聞いてみる
- いくつかの選択肢を比較してから決める
このように、次の行動が見つかれば、相談した意味が具体的な形になります。
私も会社員時代、相談を通じて新しいアイデアが生まれることがありました。
最初に持っていた自分の考えが、対話によって変わることもあります。
それは、自分の考えが間違っていたということではありません。
相手との対話によって、最初の考えが一歩先に進んだということだと思います。
もちろん、相談したからといって、必ずその場で答えが出るとは限りません。
それでも、何がわかって、何がまだわからないのかを整理できれば、
次に考えるべきことが見えてきます。
「もう少し調べてから、改めて判断しよう」
これも、一つの結論です。
大切なのは、話し合ったことを振り返り、自分が次にどうするかを考えること。
相談相手に決めてもらうのではなく、
相手の意見を参考にしながら、最後は自分で考え、行動を選ぶ。
そこまでできれば、相談は単なる意見交換ではなく、
物事を前に進めるための機会になります。
相談は、答えをもらうことだけではない

誰かに相談するとき、
相手からよい答えをもらうことを期待するかもしれません。
もちろん、経験豊富な人や専門知識を持つ人から、具体的な助言をもらえることもあります。
しかし、相談の価値は、それだけではないと思います。
自分の考えを相手に説明しているうちに、曖昧だった部分がはっきりすることがあります。
相手から質問されて、考えていなかったことに気づくこともあるでしょう。
また、意見が違ったからこそ、新しい考えが生まれる場合もあります。
相談とは、相手から答えを受け取るだけでなく、
対話を通じて自分の考えを深めることでもあるのです。
そのためには、自分の考えに固執しないことも大切です。
相談する前に自分なりの意見を持っていても、
それを相手に認めてもらうことが目的ではありません。
違う意見が出てきたら、なぜそう考えるのかを聞いてみる。
自分の考えに足りない部分があれば、修正してみる。
そうすることで、一人では思いつかなかった選択肢が見えてくることがあります。
ただし、相談した結果をどう生かすかは、自分で考える必要があります。
相手の助言がどれほど優れていても、自分の状況に合うとは限りません。
また、相手に決めてもらったことを、そのまま実行すればよいわけでもありません。
相談によって得た意見を、自分の考えと照らし合わせる。
そして、何を選び、次にどう行動するのかを決める。
相談で得た気づきを、自分の行動につなげてこそ、
相談したことが生きてくるのだと思います。
誰かに相談することは、自分で考えることを手放すことではありません。
むしろ、自分だけでは見えなかったことに気づき、よりよい判断をするために、
他の人の力を借りることなのではないでしょうか。
相談は、話す側だけでなく、相談を受ける側の姿勢によっても変わります。
相談を受けるときに大切にしたいことは、こちらの記事で紹介しています。

まとめ|相談を次の行動につなげよう
誰かに相談することは、
自分一人では気づけなかった考えや、新しい選択肢を見つけるきっかけになります。
ただし、何となく相談するだけでは、
話がまとまらず、次にどうすればよいのかわからないこともあります。
そんなときは、次の3つのステップを意識してみてください。
- 相談したいことを整理する:何を相談したいのかを明確にし、できれば自分なりの考えを持つ。
- 相談の目的に合った相手を選ぶ:何を知りたいのか、どんな意見がほしいのかによって相手を選ぶ。
- 対話から次の行動を決める:相手の意見を参考にしながら、自分が次に何をするかを考える。
相談する前から、正しい答えを持っている必要はありません。
自分なりの考えを出発点に、相手と意見を交わすことで、
考えが変わることもあるでしょう。
大切なのは、相手に答えをすべて委ねるのではなく、
一緒に考えながら、次の一歩を見つけることです。
相談は、自分で考えることをやめるためではなく、
自分の考えを前に進めるためにするもの。
何かに迷ったときは、
まず「自分は何を相談したいのだろう?」と考えるところから始めてみてはいかがでしょうか。

