うまく言葉にできないとき|考えを言語化する3つのステップ

うまく言葉にできないとき|考えを言語化する3つのステップ

「言いたいことはあるのに、うまく言葉にならない」

「頭の中では分かっているつもりなのに、人に説明しようとすると止まってしまう」

そんなことはないでしょうか。

私も会社員時代、プロジェクトのコンセプトを考えるときに、

なかなか良い言葉が出てこず、苦しむことがありました。

何を目指したいのか。

どんな状態をつくりたいのか。

自分の中には何かある。

けれど、それを一言で表そうとすると、どうもしっくりこない。

そんなときは、まず思いつくことを断片のまま、ひたすら書き出していました。

そして、それらを並べながら、

「結局、これはどういうことなんだろう」

と考える。

いくつかの断片に共通しているものは何か。

全体を表す言葉は何か。

まずは仮でもいいので、一文にしてみる。

そこから、

言葉にする。
違和感を見る。
言い直す。

これを繰り返します。

そうしていると、あるとき、

「そういうことか」

と、自分でも腑に落ちる言葉が見つかることがありました。

言語化とは、頭の中にある完成した考えを、そのまま文章にすることではないのだと思います。

まだ曖昧な考えを外に出し、並べ、言葉を試しながら、

自分が本当に考えていたことに、少しずつ輪郭を与えていくこと。

この記事では、頭では分かっているのに言葉にできないときに、

考えを言語化していく3つのステップを紹介します。

目次

言葉にできないのは、考えていないからではない

言葉にできないのは、考えていないからではない

頭の中では分かっているつもりなのに、うまく説明できない。

そんなとき、

「自分はちゃんと考えられていないのではないか」

と思うことがあります。

でも、言葉にできないからといって、考えがないとは限りません。

頭の中には、

  • なんとなく感じていること
  • 違和感
  • 過去の経験
  • ぼんやりしたイメージ
  • まだつながっていない言葉

などが混ざっています。

それらは、最初から一つの文章になっているわけではありません。

たとえば、

「この仕事は、少し違う気がする」

と思ったとします。

けれど、その「違う」が、

仕事の内容なのか。

働き方なのか。

人間関係なのか。

自分が成長している実感なのか。

まだ自分でも分からないことがあります。

だから、言葉が出てこない。

これは、何も考えていない状態というより、

考えがまだ、はっきりした形になっていない状態

なのだと思います。

そして、ここで役に立つのが、言葉にしてみることです。

言葉にしようとすると、

「ここまでは分かっている」

「ここから先は曖昧だ」

という境目が見えてきます。

つまり言語化は、人にうまく伝えるためだけのものではありません。

自分が何を考えているのかを、自分で確かめるための方法でもあります。

言葉にしようとして初めて、

「自分は、こんなことを気にしていたのか」

と気づくこともあります。

逆に、

「分かっていたつもりだったけれど、まだ曖昧だった」

と気づくこともあります。

言語化は、考えが完成したあとの仕上げだけではありません。

考えることそのものを前へ進める作業

でもあるのです。


考えが頭の中で散らばっているときは、まず整理するところから始める方法もあります。

考えを言語化する3つのステップ

言葉にできないとき、

いきなり「うまくまとめよう」とすると、かえって止まってしまいます。

私もプロジェクトのコンセプトを考えるときは、最初から良い言葉を探していたわけではありません。

まず断片を出す。

次に、それらを並べながら「結局どういうことだろう」と考える。

そして、自分の言葉で一文にしてみる。

振り返ってみると、だいたいこの流れで考えていました。

1.まず断片をひたすら書き出す

最初にするのは、考えをまとめることではありません。

思いつくことを、断片のまま外に出すことです。

たとえば、プロジェクトのコンセプトを考えるなら、

  • 何を変えたいのか
  • 何が今までと違うのか
  • 誰にどんな価値を届けたいのか
  • どんな状態をつくりたいのか
  • 自分たちは何を大切にしたいのか

といったことを、思いつくまま書いていきます。

この段階では、言葉が重複していてもかまいません。

矛盾していてもいい。

きれいな文章にする必要もありません。

大切なのは、

まだ形になっていない考えを、できるだけ外に出すこと。

言葉にできないときほど、頭の中だけで考え続けない方がよいことがあります。

書いてみることで、

「自分はこんなことを気にしていたのか」

と初めて気づくこともあります。

言語化の最初の段階は、整理というより、

考えの材料を集める作業

なのだと思います。


頭の中だけで考え続けるより、いったん書き出すことで思考が動き始めることがあります。

2.並べながら「結局どういうことか」を考える

次に、書き出した断片を並べて眺めます。

そして、

「結局、これはどういうことなんだろう」

と考えます。

似ている言葉はあるか。

何度も出てくる考えは何か。

それぞれの断片に共通しているものは何か。

ここで少しずつ、全体の輪郭が見えてきます。

たとえば、

「自分で考えられる」

「試せる」

「変えられる」

「結果を見ながら修正できる」

という言葉が何度も出てくるなら、

その奥には、

「試行錯誤しながら進めることを大切にしている」

という共通した考えがあるのかもしれません。

この段階で大切なのは、断片をただ分類することではありません。

それら全体を表す言葉は何か

を考えることです。

私もコンセプトを考えるときは、ここでかなり時間を使っていました。

言葉を並べ替えたり、

別の表現を試したり、

「いや、少し違うな」と戻ったりする。

すぐには答えが出ないこともあります。

でも、この往復の中で、

考えが少しずつ一つにつながっていきます。


複数の断片から共通する意味を見つけるときには、具体と抽象を行き来する考え方も役立ちます。

3.自分の言葉で一文にしてみる

全体の輪郭が見えてきたら、

一度、自分の言葉で一文にしてみます。

ここで大切なのは、

最初から完成形をつくらないこと。

まずは仮でかまいません。

「今のところ、自分はこう考えている」

くらいで十分です。

一文にしてみると、それまで見えていなかった違和感が出てきます。

「少し広すぎる」

「言いたいことは、そこではない」

「きれいだけれど、自分の言葉ではない」

そう感じたら、また言い直します。

つまり、

言葉にする
→ 違和感を見る
→ 言い直す

を繰り返します。

そして、あるとき突然、

「そういうことか」

と腑に落ちる言葉が出てくることがあります。

その瞬間、考えが完全に終わるわけではありません。

でも、

自分が何を考えていたのかが、ようやく自分にも見える。

言語化とは、そんな瞬間に近づいていく作業なのだと思います。


言葉にした考えが複雑になってきたら、次は図にして配置すると、要素同士の関係が見えやすくなります。

言葉にすると、考えの曖昧さが見えてくる

言葉にすると、考えの曖昧さが見えてくる

頭の中では、

「だいたい分かっている」

と思っていても、いざ言葉にしようとすると止まることがあります。

それは、悪いことではありません。

むしろ、

どこまで分かっていて、どこから先が曖昧なのか

が見えてきたということです。

たとえば、

「この仕事は、自分に合っていない気がする」

と思っていたとします。

けれど、

「何が合っていないのか」

「どんな働き方なら合うのか」

「今の仕事の何に違和感があるのか」

と聞かれると、うまく答えられないことがあります。

そこで初めて、

「まだ自分でも分かっていなかった」

と気づきます。

言語化には、考えをきれいにまとめるだけでなく、

考えの穴や曖昧さを見つける働き

もあります。

一度言葉にしてみることで、

「なんとなく違う」

「少し広すぎる」

「本当に言いたいのは、そこではない」

と気づく。

その違和感が、次に考える手がかりになります。

だから、うまく言葉にならないからといって、

「自分は考えられていない」

と決めつける必要はありません。

むしろ、

言葉にしようとして止まった場所に、まだ考えられる余地がある。

そう捉えた方がよいのだと思います。

言葉は、最初から自分の中にあるとは限らない

私たちはつい、

「自分の中にはすでに答えがあって、それをうまく言葉にできればいい」

と考えがちです。

でも、実際にはそうとは限りません。

書いてみる。

並べてみる。

一文にしてみる。

そうした作業の中で、

考えそのものが少しずつ形になっていく

ことがあります。

つまり、言葉は思考の「結果」だけではありません。

言葉にすること自体が、考えることでもある。

私自身、プロジェクトのコンセプトを考える中で、この感覚を何度も経験しました。

最初から「これだ」という言葉があったわけではありません。

断片を書き出し、

「結局、何を目指しているのか」

「このプロジェクトらしさは何なのか」

と考え続ける。

仮の言葉を置き、違うと思えば変える。

そんなことを繰り返しているうちに、

それまで別々に見えていた考えが一つにつながることがあります。

そのとき初めて、

「自分はこういうことを考えていたのか」

と分かる。

これは、頭の中にあった答えを取り出したというより、

言葉を探す過程で、自分の考えが見えてきた

という方が近い気がします。

だから、言葉がすぐに出てこなくても焦る必要はありません。

まだ考えがないのではなく、

これから言葉を通して見つけていく途中

なのかもしれません。


言葉にしていくうちに、自分が何を考えているのかが見え、それが少しずつ自分の意見になっていきます。

1分ワーク|言葉にならない考えを一つ書いてみる

最後に、言葉にならない考えを一つだけ書いてみましょう。

難しく考えなくて大丈夫です。

次の3つだけで十分です。

  1. 最近、「なんとなくそう思う」と感じたことは何か
  2. その中で、いちばん引っかかっている言葉は何か
  3. 今の自分の考えを、一文にするとどうなるか

最初から、うまい文章にする必要はありません。

「たぶん、こういうことだと思う」

くらいで大丈夫です。

一文にしてみて、

「少し違う」

と感じたら、その違和感も残しておきます。

そこからまた言い直してみる。

言葉は、一度で決めなくてもかまいません。

むしろ、

「少し違う」と思えること自体が、次に考える手がかり

になります。

まとめ|言葉にすることで、自分の考えが見えてくる

頭では分かっているのに、うまく言葉にできない。

そんなとき、

「自分は考えられていないのではないか」

と思うことがあります。

でも、言葉になっていないからといって、考えがないとは限りません。

まだ輪郭のはっきりしていない考えが、自分の中にあるだけかもしれません。

そんなときは、

  1. まず断片をひたすら書き出す
  2. 並べながら「結局どういうことか」を考える
  3. 自分の言葉で一文にしてみる

という流れで考えてみます。

そして一文にしたあとも、

言葉にする → 違和感を見る → 言い直す

を繰り返していく。

すぐに「これだ」という言葉が見つからなくても大丈夫です。

言葉を探す過程で、

自分が何を大切にしているのか。

どこに違和感があるのか。

本当は何を考えていたのか。

少しずつ見えてくることがあります。

言語化とは、

頭の中にある完成した答えを、きれいに表現することではありません。

曖昧なものを外に出し、言葉を試しながら、自分の考えに輪郭を与えていくこと。

うまく言葉にならない時間にも、意味があります。

その時間の中で、

自分の考えは少しずつ形になっていくのだと思います。

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