「本を出す」と聞くと、少し大げさに感じます。
出版社に企画を持ち込んで、原稿を書いて、何度も修正して。
そんな特別な人の世界を想像してしまいます。
でも、Amazon KDPを使えば、個人でも本を出すことができます。
しかも今は、ChatGPTのようなAIに相談しながら、アイデアや構成を整理することもできます。
だったら、一度やってみよう。
そんな軽い気持ちで始めたのが、今回の実験でした。
最初から大きなことをしようと思ったわけではありません。
意識したのは、
できるだけハードルの高くないところから始めること。
そこで作ってみたのが、「47都道府県の塗り絵」と「大人の迷路」です。
結果として、2冊ともAmazon KDPで販売するところまで進み、実際に購入してくれる人も現れました。
もちろん、大きな成果ではありません。
でも、
頭の中にあるものを、小さく形にして外へ出してみる。
その意味を考えるには、面白い実験になりました。
私はKDP出版でも、最初から成功を狙うのではなく、小さな実験として試してみました。
こうした仮説検証の考え方はこちらで整理しています。

なぜAmazon KDPで試してみたのか

何か新しいことを始めるとき、最初から大きなお金や時間をかけると、どうしても慎重になります。
失敗したくない。
せっかくやるなら、うまくいかせたい。
そう考えるほど、最初の一歩が重くなります。
今回Amazon KDPを選んだのは、その逆でした。
これなら、失敗しても大きなものを失わない。
そう思えたからです。
もちろん、本を出した経験はありません。
KDPの登録方法も分かりませんでした。
でも、分からないことがあれば、その都度調べる。
AIにも相談する。
全部を理解してから始める必要はない。
そんな感覚で進めました。
振り返ると、これも私が考える「小さな実験」そのものだったと思います。
実験なら、最初から成功を約束する必要はありません。
試してみて、違えば変える。
合わなければやめる。
大切なのは、正解を選ぶことより、
実際にやって、自分なりの答えを増やしていくこと。
です。
今回やった小さな実験
今回作ったのは、
- 47都道府県の塗り絵
- 大人の迷路
の2冊です。
最初の実験なので、できるだけ取り組みやすいテーマを選びました。
長い文章を書かなくても形になる。
専門的な知識がなくても始められる。
「これなら一度やってみられそうだ」
と思えることを優先しました。
実際の作業もシンプルです。
テーマを決める。
ChatGPTと相談しながら構成を考える。
素材を作る。
Canvaでページにまとめる。
Amazon KDPに登録する。
分からないことが出てきたら、その都度調べました。
最初からゴールまでの道筋が見えていたわけではありません。
それでも、
次の一歩だけ決める。
それを繰り返していると、少しずつ形になっていきました。
AIは「作ってくれる人」ではなかった

今回の実験では、ChatGPTをかなり使いました。
ただ、
「AIに本を作ってもらった」
という感覚はありません。
近かったのは、
迷ったときに、次の一歩を一緒に考える相手
でした。
「どれくらいのページ数が現実的だろう」
「どんな順番なら作りやすいだろう」
そんなことをその都度聞いていくと、曖昧だったことが言葉になります。
選択肢も見えてきます。
一人で考えていると、ちょっとした迷いでも止まることがあります。
もっと良い方法があるのではないか。
本当にこれでいいのか。
そう考えているうちに、実験そのものが進まなくなります。
今回AIが役に立ったのは、正解を教えてくれたからではありません。
立ち止まりすぎる時間を短くしてくれたから。
だったように思います。
最後に決めるのは、もちろん自分です。
AIは代わりに作る存在ではなく、自分の実験を少し前へ進める相手でした。
外に出してみて初めて分かったこと
作っている途中では、何度も迷いました。
もう少し良くできるのではないか。
もっと整えてから出した方がいいのではないか。
何かを作ると、完成度が気になります。
でも今回、一つ気づきました。
どれだけ頭の中で完成度を高めても、外に出さなければ現実からは何も返ってこない。
ということです。
そこで、
「今の自分なら、ここまで」
と思えるところで区切って、Amazon KDPに登録しました。
すると、それまで自分の中にしかなかったものが、現実の中に置かれます。
しばらくして、実際に購入してくれる人が現れました。
数字としては小さなものです。
でも、
自分が作ったものが、誰かの選択肢に入った。
その事実には、思っていた以上の現実感がありました。
考えていた人から、
作った人へ。
そして、
出したことがある人へ。
自分の中の見え方が、少し変わったのです。
ゼロがイチになるとは、数字だけの話ではないのかもしれません。
「一度やったことがある」という経験が残る。
その経験が、次に何かを試すときのハードルを少し下げてくれます。
もう一つ、自分専用ノートも作ってみた

Amazon KDPでは、もう一つ実験しました。
自分で使うためのノートです。
普段からノートに考えを書いたり、読書メモを残したりしています。
だったら、
自分の思考の流れに合うノートを作れないだろうか。
そう考えて、Canvaでフォーマットを作り、ChatGPTにも構成を相談しました。
そしてKDPで実物にして、実際に使ってみました。
すると、
「日付欄があった方がよかった」
「タイトルを書く場所も欲しい」
など、作っているときには見えなかった改善点が出てきました。
ここで感じたのは、
作って終わりではない。
ということです。
作る。
使う。
気づく。
そして、少し変える。
小さな実験とは、新しいことを一度だけ試すことではなく、
試して、分かったことを次に生かしていくこと
なのだと思います。
小さな実験を始める3つのコツ
今回の体験から、始めるときに大切だと感じたことは3つあります。
1. 最初のハードルを下げる
最初から難しいことに挑戦すると、それだけで止まりやすくなります。
まずは、
「これなら一度やってみられそう」
と思える大きさにする。
実験を始められるところまで、ハードルを下げることが大切です。
2. 完成より、一度外に出す
雑に出せばいいという意味ではありません。
ただ、いつまでも完成度を上げ続けていると、現実から学ぶことができません。
「今の自分なら、ここまで」
というところで一度区切る。
そして実際に試してみる。
そこから見えるものがあります。
3. 結果だけで評価しない
売れたか。
反応があったか。
それも一つの結果です。
でも同時に、
何が分かったか。
自分の中で何が変わったか。
次に何を変えてみたいか。
そこまで含めて、実験の結果なのだと思います。
まとめ|「うまくいくか」より「一度やってみるか」
今回、ChatGPTとAmazon KDPを使って本を作ってみて、改めて感じました。
考えているだけでは分からないことが、やってみると見えてくる。
最初から大きな挑戦をする必要はありません。
これなら試せそうだ。
そう思えるところまで小さくする。
そして、
作る。
外に出す。
使ってみる。
分かったことを次に生かす。
その繰り返しでいいのだと思います。
今回いちばん残ったのも、売上や完成度ではありませんでした。
「一度やったことがある」という感覚です。
だから、新しいことを前にして迷ったときは、
「うまくいくだろうか」
と考え続けるより、
「一度、やってみようか」
と考えてみる。
小さく試して、現実から学ぶ。
そんな実験を重ねることが、次の行動につながっていくのだと思います。

