本を読んでも忘れる人へ|学びを定着させる読書後5分の習慣

本を読んでも忘れる人へ|学びを定着させる読書後5分の習慣

本を読んだ直後は、

「なるほど」

「これは使えそうだ」

と思っていた。

でも数日たつと、

何が良かったのか、ほとんど思い出せない。

そんな経験はありませんか。

私も以前から、年間100冊以上も本を読んでいました。

けれど、読んだ量のわりに、

「何が自分に残ったのか」

「実際に何を変えたのか」

と聞かれると、うまく答えられないことがありました。

そこで始めたのが、

読書後5分の思考整理です。

やることは難しくありません。

心に残ったことを書く。
自分への問いを1つ作る。
次に試すことを1つ決める。

この3つだけです。

本の内容を全部覚える必要はありません。

きれいな読書ノートを作る必要もありません。

大切なのは、

読んだ内容をそのまま通り過ぎさせず、

少しだけ自分の中に残すことです。

読書は、読んだ冊数だけでは変わりません。

読んだあとに、何を残し、どう考え、何を試すか。

そこまでつながったとき、

本の知識は少しずつ「自分の知識」に変わっていきます。

この記事では、

本を読んでも内容が残りにくい理由と、

読書後5分でできる

「書く → 考える → 決める」

という3つのステップを紹介します。


読書ジャンルそのものを広げたい方は、大人の教養を広げる8ジャンルも参考になります。

目次

本を読んでも内容が残らない3つの理由

本を読んでも内容が残らない3つの理由

本を読んでも忘れてしまうのは、珍しいことではありません。

問題は、忘れることそのものではなく、

読んだ内容が自分の思考や行動とつながらないまま流れてしまうことです。

大きく見ると、理由は3つあります。

1.読むだけで終わっている

読書は、基本的にはインプットです。

読むだけでも知識は増えます。

新しい視点も得られます。

ただ、そのまま次の本へ進むと、

情報は頭の中を通り過ぎていきます。

「いい話だった」

「参考になった」

と思っても、

少し時間がたつと曖昧になってしまう。

だから読書では、

読んだあとに少しだけ外へ出すこと

が大切になります。

全部をまとめる必要はありません。

心に残ったことを一つ書くだけでも十分です。

2.情報が整理されていない

本には、

考え方、事例、言葉、方法など、

多くの情報が入っています。

読んだ直後は理解できたつもりでも、

頭の中では混ざったままになっていることがあります。

すると、必要なときに取り出せません。

覚えていないというより、

取り出せる形になっていない

とも言えます。

そこで、

「この本で一番残ったことは何か」

と一度考えてみる。

それだけでも、情報に小さな整理が入ります。


頭の中に残ったことを一度書き出すと、情報を扱いやすくなります。
メモを使って思考を整理する具体的な方法は、こちらの記事で紹介しています。

3.自分の経験とつながっていない

もう一つ大きいのが、

本の内容を「他人の知識」のままにしていることです。

著者の考えを理解する。

要点を覚える。

それも大切です。

でも、それだけでは自分の知識になりにくい。

たとえば、

「小さく始めることが大切」

と読んだとします。

そこで終われば、知識のままです。

でも、

「今の自分なら、何を小さくできるだろう」

と考えると、

本の内容が自分の生活とつながります。

さらに一つ試してみる。

そこまでいくと、知識は経験に近づきます。


読んだあとに考える時間をつくるには、まず本を開く時間を生活の中に置くことも大切です。
朝読書を無理なく始める方法は、以下の記事で紹介しています。

読書後5分でやることは「書く・考える・決める」

読書後5分でやることは「書く・考える・決める」

では、本を読んだあとに何をすればいいのでしょうか。

私は、できるだけシンプルにしています。

やることは3つです。

書く → 考える → 決める

長い要約は作りません。

読書の余韻が残っているうちに、

5分ほど立ち止まり、

自分の中に残ったものを拾います。

1.心に残ったことを書く

まず、

本を閉じた直後に、

心に残ったことを一つ書きます。

たとえば、

  • 印象に残った言葉
  • 気になった考え方
  • 引っかかった一文
  • 自分にはなかった視点

などです。

文章にしなくても構いません。

一言でも、キーワードでも大丈夫です。

大切なのは、

本の内容を正確に要約することではありません。

自分に何が残ったのかを見つけることです。

私は、心に残った言葉を、

あとから思考を呼び戻すための

「引き出しのラベル」

のようなものだと考えています。


読書後にすぐ問いや行動へつなげなくても、
まず心に残った一文だけを残しておく方法もあります。

2.自分への問いを1つ作る

次に、

書き残した言葉を自分の生活へ引き寄せます。

ここで使うのが、問いです。

たとえば、

この考え方を、今の仕事で使うならどうする?

自分の課題に当てはめると、何が変わる?

なぜ、この言葉に引っかかったのだろう?

問いを一つ持つだけで、

読書が「著者の話」だけでは終わりません。

自分の経験や考えが入り始めます。

本を読むことから、

本を材料に考えること

へ変わっていきます。


読書では、どんな問いを持つかによって考えの深まり方も変わります。
考えを前に進める問いの作り方については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

3.小さな行動を1つ決める

最後に、

できそうなことを一つだけ決めます。

ここで大切なのは、

大きな目標にしないことです。

「これから毎日実践する」

ではなく、

今日の会議で質問を一つ変えてみる。

明日の朝、10分だけ試してみる。

次のメールで、この考え方を使ってみる。

このくらいで十分です。

ポイントは、

小さくする。
今日に近づける。
一つに絞る。

本から得たことを、

すぐ動ける大きさまで小さくします。

全部を実践する必要はありません。

一つだけ使えれば十分です。

その一つが、

本の知識を自分の経験に変えてくれます。


本で得た考えをすぐに正解だと思う必要はありません。

「まず小さく試してみる」という仮説として扱うと、行動にも移しやすくなります。
仮説を立て、小さく試しながら前に進む方法はこちらで整理しています。

「使える知識」に変わると、読書は残る

本から得る知識には、

「知っている知識」と

「使える知識」があると思います。

たとえば、

「習慣は小さく始めたほうがいい」

と知っている。

でも、実際には使ったことがない。

この段階では、

知識はまだ本の中にあります。

一方で、

「朝の運動を30分から10分に変えてみよう」

と試してみる。

すると、

「自分には10分くらいが続けやすい」

という経験が加わります。

ここまでくると、

本で読んだ知識は少しずつ自分のものになります。

こうした使える知識が増えると、

仕事で迷ったときや、

何かを判断するとき、

以前読んだ本の言葉がふと出てくることがあります。

読書の目的は、

すべてを記憶することではありません。

必要なときに取り出せる

使える知識を増やしていくこと

でもあるのだと思います。

1回の読書ですべて身につけなくていい

一度で理解し、

覚え、

行動に変えようとすると、

読書そのものが重くなります。

すべての本を深く読み込む必要もありません。

まず全体を読む。

気になるところがあれば読み返す。

「これは使ってみたい」

と思った部分だけ、

自分の生活に置き換えて考える。

以前は、

理解するために読む
考えるために読む
行動に変えるために読む

と、目的を変えて同じ本を読み返すこともありました。

大切なのは、

必ず3回読むことではありません。

一度ですべてを終わらせようとしないことです。

そのときは響かなかった言葉が、

数年後には強く残ることもあります。

本当に気になった本だけ、

ときどき読み返してみる。

それくらいで十分です。

読書後5分を続ける3つのコツ

読書後5分を続ける3つのコツ

方法がわかっても、

毎回きちんとやろうとすると続きません。

そこで私は、

できるだけ迷わず始められるようにしています。

1.本を閉じた直後にやる

「あとでやろう」

と思うと、そのまま忘れやすくなります。

本を閉じる → そのまま5分だけ書く

とセットにすると続けやすくなります。

2.書く場所を一つに決める

ノートでも、

メモアプリでも構いません。

大切なのは、

毎回「どこに書こう」と迷わないことです。

読書について残す場所を一つ決めておくだけで、

始めるハードルが下がります。

3.きれいに書こうとしない

要約を作る必要はありません。

深い問いを作る必要もありません。

キーワード一つでもいい。

問いが浅くてもいい。

行動が小さくてもいい。

大切なのは、

読書と自分のあいだに、小さな接点を残すことです。


読書後の5分に限らず、習慣が続かないときは、
意志の強さより「続けやすい仕組み」を見直すことが大切です。

小さな習慣を無理なく続ける考え方はこちらで詳しく紹介しています。

私の読書が変わったきっかけ

私自身、以前は「たくさん読むこと」に意識が向いていました。

本を読む量は多い。

気になったところには線も引く。

でも、

それが仕事や日常にどうつながったのかは、

あまり残っていませんでした。

そこで始めたのが、

読書後に、

  • 印象に残ったことを書く
  • 自分への問いを作る
  • 次に試すことを決める

という小さな習慣です。

続けていくと、

本の読み方が少しずつ変わりました。

「何が書いてあったか」だけでなく、

「自分ならどう使うか」

と考えるようになったのです。

ビジネス書を読んだときも、

一つだけ仕事で試してみる。

会議で質問の仕方を変える。

業務の進め方に当てはめる。

そんな小さな実践が増えていきました。

すると読書が、

単なる知識収集ではなく、

考えるための材料

になっていきました。

今でも、

すべての本を深く読んでいるわけではありません。

でも、

「これは残しておきたい」

と思った本では、

ほんの少し立ち止まるようにしています。

その数分が、

あとから意外なところで効いてくることがあります。


読書を思考につなげるには、メモを残すだけでなく、
次の情報をすぐ入れずに考える時間を持つことも大切です。

インプットそのものを少し減らす方法は、こちらの記事で整理しています。

1分ワーク|最近読んだ本を3行で残す

最近読んだ本を一冊思い浮かべてみてください。

そして、次の3つだけ書きます。

1.心に残ったこと

一文でも、

キーワードでも構いません。

2.自分への問い

この考え方を、今の自分に当てはめるとどうなるだろう?

と問いかけてみます。

3.次に試すこと

今日か明日にできる、

小さなことを一つ決めます。

時間は1分でも十分です。

きれいにまとめる必要はありません。

大切なのは、

本と自分のあいだに、小さな接点を残すことです。

まとめ|読書は「読んだあと」で変わる

本を読んでも、

時間がたつと内容を忘れてしまうことがあります。

それ自体は自然なことです。

大切なのは、

すべてを覚えることではありません。

読んだあとに、

心に残ったことを書く。
自分に引き寄せて考える。
小さな行動を一つ決める。

この3つを少しだけやってみる。

それだけでも、

本の知識は「読んだ情報」から、

少しずつ「使える知識」へ変わっていきます。

読書は、

読んだ冊数だけで決まるものではありません。

読んだあとに、何を残し、どう考え、何を試すか。

そこまでつながったとき、

読書は自分の思考や経験の一部になっていきます。

次に本を読み終えたら、

まず1分だけでも、

3行残してみてください。

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