「なんであの人、あんなにアイデア出るの?」
そんな疑問、きっと誰もが一度は感じたはず。
でも大丈夫。
センスのある考え方には、ちゃんと“型”があります。
今回の本『センスのよい考えには、「型」がある』は、
その思考のカタチを、誰でも真似できるように整理した一冊。
私自身、読んでいて何度も、
「いや、これBPRで毎日やってたやつじゃん」と驚きました。
この記事では、センスを再現する5つのステップと、
日常の違和感から本質をつかむまでの“思考の流れ”を紹介します。
「考える力をもう少し磨きたい」
「アイデアが出ないと感じる」
そんな人でも、今日から使える“思考の型”が手に入ります。
関連記事:考える力を育てるためのヒントはこちら

センスは“才能”ではなく、再現できる「型」だった

「センスがある人」は、特別な才能を持っている。
そう思われがちですが、本書が伝える答えはシンプルです。
センス=観察と理解の“型”。
つまり、再現できるということ。
センスのある人は、
ひらめきで勝負しているわけではありません。
- 日常の違和感に目を向ける
- その裏の“常識”を発掘する
- さらに奥にある“本音”を見抜く
- それを一言で言い表す
- そして人に伝えて、共感を得る
この一連の流れを、
無意識に、そして正確に回しているだけなのです。
興味深いのは、この「型」が
私がBPRの現場で使っていた思考過程とほぼ一致していること。
プロジェクトが動き出す瞬間には、
必ず“違和感”があり、
必ず“本音”があり、
必ず“言葉”がありましたね。
つまり――
センスは再現できるし、鍛えられる。
ここから、出世魚モデルの5ステップを順番に見ていきます。
出世魚モデル①:違和感は“最高のヒント”だった
「なんか変だな」
「ちょっと気になる」
この“微弱なサイン”こそが、センスの入り口です。
センスのある人は特別な発想をしているわけではありません。
違和感をスルーしないだけ。
違和感は「価値のズレ」を教えてくれる
違和感とは、
自分の価値観と、目の前の現実のズレです。
だからこそ、違和感には必ず理由がある。
そして、この小さなズレが、
新しい視点の“種”になる。
- なんか効率悪い
- なんかモヤっとする
- なんか納得できない
全部、思考の入り口です。
「観察力」よりも“意識”が大事
「日常に気づく力がない…」と思う必要はありません。
特別な観察力より、まずは意識する習慣の方が重要です。
- 朝の移動
- スーパーでの買い物
- 会議の沈黙
毎日の中に、違和感のヒントはいくらでも落ちています。
BPRでも“違和感”が突破口だった
私もプロジェクトの現場で、
まず最初に感じるのはいつも「違和感」でした。
- なんで紙でやってるの?
- なんでこの順番?
- なんでこんなに時間がかかる?
違和感を拾うことで、課題の構造が見えてくる。
ビジネスでも日常でも、最初の突破口は同じです。
違和感は、ただの“気のせい”ではありません。
未来のアイデアにつながる「一番最初の種」なのです。

出世魚モデル②:その違和感は“どんな常識”から生まれた?

違和感を見つけたら、次にやることはひとつ。
「この違和感は、どんな“常識”によって生まれたのか?」
と問い直すことです。
私たちの行動の多くは、
“気づけば守っている”見えない常識に支配されています。
常識は「思考停止」の温床になる
常識は便利ですが、同時に危険でもあります。
- 「前からこうしてるから」
- 「みんながやってるから」
- 「それが正しいと思い込んでいるから」
この“無自覚の前提”が、違和感を生む大元。
違和感は、常識のひび割れを教えてくれます。
常識を“言語化”すると構造が見える
重要なのは、
常識をそのままにせず、言葉にすること。
例えば、
- 「この作業は手作業です」
→ 常識:手作業のほうが確実だ - 「複数人でチェックしてます」
→ 常識:人数が多いとミスが防げる - 「報告は紙じゃないと落ち着かない」
→ 常識:紙のほうが“正式っぽい”
言語化した瞬間、
「あれ?これ本当に正しい?」と疑えるようになります。
BPRの現場でも“常識の正体”を暴くと動き出した
私がBPRで結果を出してきた理由はまさにここです。
表面的な手順や仕組みではなく、
“裏の常識”にメスを入れてきたから。
- 「手作業=安心」
- 「紙=正義」
- 「属人化=プロ意識」
こうした“無意識の常識”を言語化した瞬間、
現場は変わり始める。
常識を見つけると、問題の骨格があらわになる。
ここが、出世魚モデルの中でも大きな山場です。
違和感という“入り口”を通ったら、
次は「常識」という“壁”にぶつかります。
ここを超えると、
いよいよ本書が最も強調する“インサイト(本音)”が見えてくる。

出世魚モデル③:常識の裏にある“本音”を探る
違和感の正体が「常識」だとわかったら、
次に探るべきは、そのさらに奥――
「常識の裏に隠れた“本音(インサイト)”」です。
本書が最も大切にしているのが、この“本音”の発掘。
ここを見抜けるかどうかが、センスのある考え方の分岐点になります。
行動の裏には、必ず“感情の理由”がある
人は常識だけで動いているわけではありません。
その裏には、もっと個人的で、もっと感情的な“理由”がある。
例えば、
- 「紙で提出したい」
→ 本音:自分の存在価値が“形”で残ると安心する - 「複数人でチェックしたい」
→ 本音:ミスしたときの責任を分散したい - 「これが一番早いです」
→ 本音:新しいやり方で失敗するのが怖い
本音は、表に出てこない。
だけど必ず存在しています。
本音=“インサイト”は、気持ちの奥に眠っている
本音は、論理ではなく“気持ち”にひそむものです。
- 不安
- 不満
- 自己防衛
- 認められたい欲
- 失敗したくない気持ち
本書は、この「気持ちの根っこ」に触れた瞬間、
アイデアが一気に広がると言います。
まさにその通りで、
私がBPRの現場でつかんできたのは、
いつも“仕組み”ではなく“気持ち”でした。
BPRが動き出したのは“本音”を見抜けた瞬間
私の経験を重ねると、この段階はとても重要。
- 「紙が安心」 → 「作業を可視化できると“自信”が持てる」
- 「属人化した仕事」 → 「自分の役割を奪われるのが怖い」
- 「時間がない」 → 「優先順位が決められず不安」
本音をつかむと、対策が一気にクリアになる。
センスのあるアイデアは、ここから生まれると言っていい。
“本音”を見つけると、世界の見え方が変わる
表の行動だけ見ていても、人は動きません。
常識を疑って、さらに奥の“本音”に触れると、
問題の核心が一瞬で浮かび上がってくる。
センスとは、表ではなく裏を見る力。
ここまでたどり着くと、
いよいよ次は「言語化」の段階に進みます。
関連記事:深く考えるための「問い」の立て方はこちら

出世魚モデル④:見つけた本音を“自分の言葉”で再解釈する

本音が見えたら、次にやることはひとつ。
それを「自分の言葉」に落とし込むこと。
ここが、出世魚モデルの中でも最も“センス”が問われる段階です。
ただし、難しいわけではありません。
ポイントは 短く、まっすぐ、本質に刺さる言葉 にすること。
言語化は“思考の最終整理”
本音を見抜いても、言葉にできなければ相手には届きません。
言語化は、
感情 → 理解 → 本質 の流れを整理する、最後の仕上げ。
- 無駄を削る
- 余計な説明は捨てる
- 核心だけを一言で
そうすることで、
曖昧だった問題が、いきなりクリアになります。
短い言葉ほど、強く伝わる
「それって結局どういうこと?」
この質問にズバッと答えられた瞬間、
思考の解像度が上がります。
例:
- 「作業が遅い」
→ “不安だから丁寧にしすぎている” - 「紙がいい」
→ “形が残らないと安心できない” - 「属人化している」
→ “自分の価値を証明したい”
強いアイデアの裏には、
シンプルで深い一言があるものです。
私のBPRでも“言葉”が突破口だった
私が長年続けてきたBPRでも、
プロジェクトが動き始める瞬間には、
必ず「刺さる言葉」がありましたよね。
- 「それ、仕組みの問題じゃなくて“安心感”の問題ですよ」
- 「速さじゃなくて“見える化”が欲しいんですよね」
- 「仕事じゃなくて“役割”がなくなるのが怖いんですよね」
このように、
本音を一言に翻訳した瞬間、空気が変わる。
センスの正体は、
この“本音の翻訳力”だと本書は教えてくれます。
“自分の言葉”に変えた瞬間、未来の選択肢が広がる
他人の表現を借りたままでは、
アイデアは自分の中でしっくりきません。
しかし、
自分の言葉で再解釈すると、
考える力が自分のものになる。
そこから、
- 新しい視点
- 新しい選択肢
- 新しい行動
が生まれてきます。
いよいよ最後のステップは、
「その言葉を“みんなに信じてもらう”」 です。
出世魚モデル⑤:自分の言葉を“みんなに信じてもらう”
ここまでの4ステップで、
違和感 → 常識 → 本音 → 言語化
という思考の道筋が整いました。
最後に必要なのは、
その言葉を“人に伝え、共感を得る”こと。
センスのある考え方とは、
「ひらめき」ではなく、
“人が動き出す言葉をつくること” でもあります。
アイデアは“伝わって初めて存在する”
どれだけ本質を捉えた言葉でも、
伝わらなければ意味がありません。
- 相手の立場に合わせる
- 興味を引く一言で始める
- 感情とロジックをバランスよく混ぜる
つまり、
「言葉をどう届けるか」まで含めてセンスです。
共感をつくるのは、説明ではなく“ストーリー”
共感とは、
“理屈で納得すること”ではなく、
“体験として理解すること”。
だからこそ、説明よりもストーリー。
私が現場でよく使っていたように、
- Before → After
- 課題 → 気持ち → ブレイクスルー
- 誰が、何に困り、どう変わったか
こうしたストーリーが、
人を「よし、やってみよう」という気持ちにさせます。
BPRでも、共感づくりが成功の決め手だった
私のプロジェクトが動き出した瞬間を思い返してみると、
- ただの改善案では人は動かない
- ただの効率化でも動かない
- “自分ごと”になったとき、人は動き始めた
これはまさに、
「言葉が、共感に変わった瞬間」 です。
私が続けてきた合意形成のプロセスこそ、
本書が言う「信じてもらう」という段階です。
センスとは“人の気持ちに届く構造”
センスがある、と言われる人は、
特別な才能を持っているわけではありません。
- 違和感を拾う
- 常識を疑う
- 本音を見抜く
- 本質を言葉にする
- そして、みんなに届ける
この一連の流れを
丁寧に、正確に、繰り返しているだけ。
だからこそ、
センスは再現できるし、鍛えられます。
この5ステップを日常に取り入れるだけで、
あなたの“考える力”は、静かに、でも確実に進化していきます。
アウトプット力を高めるための実践法はこちら

🧭 まとめ|センスは「再現できる思考の型」だった
センスのある人は、
特別な才能を持っているわけではありません。
ただ、
- 違和感を拾い
- 常識を疑い
- 本音を見抜き
- 本質を言葉にし
- その言葉を人に届ける
この流れを、丁寧に回しているだけです。
本書の“出世魚モデル”は、
このプロセスを誰でも再現できる形に整理したフレームワーク。
私がBPRの現場で20年以上続けてきた思考の流れと、
驚くほど重なる部分が多くありました。
つまり、
センスは、生まれつきではなく「積み重ね」で育つ。
日常の小さな違和感に目を向けるだけで、
あなたの周りには無数のヒントが眠っています。
今日できる一歩は、とてもシンプルです。
👉 今日一日の“違和感メモ”を3つ書き留めること。
それだけで、あなたの“考える力”は、静かに進化していきます。




