気づけば、50代を過ぎたあたりから、
「誰かの価値観ではなく、“自分の言葉”で生きたい」
そんな思いが強くなってきませんか。
若い頃は、本や会社のルールに助けられていました。
でも人生後半になると、外側の正解よりも、
“自分はどう生きたいのか” が何より重要になってきます。
そこで役に立つのが、
「自分の概念(マイコンセプト)」をつくる という知的な習慣です。
難しい哲学ではありません。
むしろ大人だからこそ、シンプルで、しなやかで、実用的。
- 自分の価値観を、短い言葉で定義する
- 生き方の軸を、ほんの数行に整理する
- “自分だけの辞書”を持つような感覚で言葉を磨く
これができると、
迷いが減り、判断の質が上がり、心の余白まで生まれます。
人生後半とは、実は――
「自分という概念をつくり直す」時期なのかもしれません。
人生後半の“知的な成熟”については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。

なぜ人生後半に「自分の概念づくり」が必要なのか

外側の“正解”が役に立たなくなるから
50代を過ぎると、若い頃のように
「会社の評価軸」や「世間の基準」がそのまま自分にフィットしなくなります。
人生のステージが変わると、
外側の正解よりも内側の軸が重要になる。
ここが、人生後半ならではの知的転換点です。
経験が増えすぎて“整理”が必要になるから
仕事・家庭・人間関係――。
積み重ねてきた経験は宝物ですが、
量が増えすぎると 判断が重く、迷いが深く なりがちです。
概念づくりは、経験をシンプルに“言葉化”して、
迷いを減らすための知的ミニマリズムです。
自分の言葉を持つと、人生の選択がラクになるから
本やSNSの言葉を借りて生きるのではなく、
自分の価値観を短いフレーズで持っていると、
選択の基準がブレにくくなります。
- 仕事をどう続けるか
- 誰と関わるか
- 学びを何に使うか
すべてが 「迷わない人生」 に近づきます。
“概念”は人生後半の再創造のスタート地点だから
自分の概念とは、いわば “人生の取扱説明書” のようなもの。
新しいキャリア、学び、習慣、つながりをつくるとき、
そのベースにあるのは 自分が何者か という定義です。
人生後半の知的成長は、
この“内なる設計図”をつくり直すところから始まります。
あなた自身の価値観や経験を“知性”として再構築する方法は、こちらの記事にもまとめています。

“自分の概念”が形づくられる3ステップ
「自分の概念」は、いきなり立派な言葉をひねり出すものではありません。
次の 3つのステップ を通して、少しずつ輪郭が見えてきます。
- いまの自分を 3つの言葉(名詞) で表す
- これからの自分を 3つの動詞 で描く
- それらを組み合わせて 一文のコンセプト にする
ここでは、それぞれのステップがどんな意味を持っているのかを整理してみます。
STEP1:いまの自分を「3つの言葉」に縮約する
まず何をするか
いまの自分を表す言葉を、
直感で3つだけ選びます。
- 丁寧
- 誠実
- 静か
- 自由
- 成長
- 探求 …など
なぜ大事なのか
これは、たくさんある価値観の中から
「自分の核になっている要素」を抽出する作業です。
年齢を重ねるほど経験も役割も増え、
「本当は何を大切にしているのか」が見えにくくなります。
そこで、あえて3つに絞ることで、
- 判断の軸
- 心地よさの基準
- 手放したくない自分らしさ
が、言葉として浮かび上がってきます。
STEP2:未来の自分を「3つの動詞」で描く
まず何をするか
次に、「これからどう動きたいか」を
動詞で3つ 書き出します。
- 学ぶ
- 深める
- 整える
- 挑む
- 育てる
- つなぐ …など
なぜ大事なのか
名詞が「今の自分の本質」だとすれば、
動詞は 「未来の自分の進行方向」 です。
人生後半は、
「何を持っているか」よりも
「どう動き続けるか」が大きな差になります。
未来を動詞で描くことで、
- 自分はどこにエネルギーを使いたいのか
- どんな変化を受け入れたいのか
が、はっきり見えてきます。
STEP3:名詞 × 動詞が“自分の概念”をつくる
まず何をするか
STEP1の3つの言葉と、
STEP2の3つの動詞を組み合わせて、
短い一文のコンセプト をつくります。
例:
- 「静かに探求し、人との関係を丁寧に育てていく」
- 「自由に挑み、学びを磨き、成長を引き寄せる」
なぜ大事なのか
ここで生まれる一文は、
単なるキャッチコピーではなく、
- 「どんな自分でありたいか」
- 「どう動きながら生きていきたいか」
をつなぐ 人生のミニ哲学 です。
概念とは、
価値観(名詞)と行動(動詞)を橋渡しする、“自分だけの軸”と言えます。
この一文があるだけで、
- 選択に迷ったとき
- 仕事や人間関係にモヤモヤしたとき
- 新しい挑戦の前で立ち止まったとき
に、戻ってこられる場所 になります。
私のケース:概念は“生き方の積み重ね”から立ち現れる
ここまで、3ステップの「しくみ」を見てきました。
最後に、参考として 私自身の例 を簡単に紹介します。
私は人生後半に入ってから、
頭のどこかにいつも置いているキーワードがあります。
- 常に挑戦
- 自由
- 成長
振り返ってみると、会社員時代からずっと、
「誰かに言われたから」ではなく、
自分で企画し、自分で動き、自分で形にする ことにこだわってきました。
退職後も、ブログ・YouTube・AI活用・KDP・グッズづくり…と、
次々に新しいことに手を出しているのは、
この「常に挑戦」「成長」という言葉が
自分の中でしっくりきているからです。
同時に、行動のベースにはいつもこの3つの動詞があります。
- 挑む
- 磨く
- 引き寄せる
新しいことに 挑み、
やってみた結果を振り返って少しずつ 磨き、
その積み重ねが、次のチャンスや出会いを自然と 引き寄せる――。
この流れが、自分の中でひとつの「型」になっていると気づいたとき、
「ああ、自分の概念ってこうやってできていくんだな」と実感しました。
特別な才能があるわけではなく、
ただ 自分のキーワードと言葉を意識して選び続けているだけ です。
だからこそ、あなたにも同じように、
「いまの自分の言葉」と「これからの動詞」を組み合わせて、
自分だけの概念 をつくってみてほしいのです。
今日からできる「自分の概念」を見つける5分ワーク

前章で“概念が生まれる仕組み”を理解したら、
次は実際に 手を動かして、自分の言葉を見つける時間 です。
ここでは、紙でもスマホのメモでもOK。
深く考えず、直感で進めるのがポイントです。
ワーク①:いまの自分にフィットする言葉を3つ書く(1分)
前章で仕組みは理解したので、
ここでは「とにかく書く」だけ。
次のような言葉リストから、直感で選んでもOKです。
- 丁寧
- 自由
- 静か
- 誠実
- 挑戦
- 成長
- 探求
- 軽やか
…など
重要なのは、「かっこいい言葉」を選ぶのではなく、
“今日のあなたの空気感に合う3つ” を拾うことです。
ワーク②:未来に向かう動きとしての動詞を3つ選ぶ(1分)
未来をどう動きたいかを、
動詞で3つ だけ書きます。
例:
- 挑む
- 学ぶ
- 整える
- 育てる
- 深める
- 引き寄せる
ここは“未来の方向を選ぶ”感覚。
正解はありません。
ワーク③:名詞と動詞を線でつないでみる(1分)
前章では「意味」を説明しましたが、
ここでは とにかく気になる組み合わせで線を引くだけ。
例:
- 「静か」→「整える」
- 「丁寧」→「育てる」
- 「探求」→「深める」
この線の組み合わせに、
あなたの“これからの軸”が潜んでいます。
ワーク④:つないだ言葉から、一文にしてみる(1分)
線でつないだ言葉を、
短い一文にしてみます。
例:
- 「静かに探求し、丁寧に人を育てていく」
- 「自由に挑み、学びを深めながら、未来を引き寄せる」
ここでは 完成度は気にしなくてOKです。
むしろ、「仮コンセプト」で十分。
後でいくらでも育てられます。
ワーク⑤:その一文を、今日の行動に1つだけ反映する(1分)
仕上げとして、
作った一文から“今日の行動”を1つだけ決めます。
- 「丁寧」→ メールをひとつだけ丁寧に返す
- 「探求」→ 5分だけ気になっていた本を読む
- 「挑む」→ 小さな新しいことに手をつける
行動に落とし込むことで、
概念が“言葉のまま終わらない”生きた知性になります。
自分の軸が見えたら、それをさらに深めるステップとして「自分史」を使った自己分析もおすすめです。

“自分の概念”を磨き続けるための4つの習慣
一度つくった概念は、
“固定する”ものではなく、育てるもの です。
人生後半は環境が変わり、価値観も静かにアップデートされていきます。
だからこそ、概念もまた少しずつ育てていくことで、
人生の軸がより太く、しなやかになっていきます。
習慣①:月に1度「言葉のメンテナンス」をする
自分を表す言葉(3つの名詞)と、
未来を動かす言葉(3つの動詞)を毎月見直すだけでOK。
- 今月は「丁寧」ではなく「静か」がしっくり来る
- 動詞は「磨く」より「整える」かもしれない
この“微調整”が、
あなたの概念を 現在地に最適化 してくれます。
習慣②:毎日の小さな選択に“概念”を使う
概念は飾りではなく、
日々の選択のために存在します。
- 「静かに探求する」で生きたい → 通勤中のSNSを減らす
- 「挑戦し続けたい」 → 1つだけ新しいタスクに手を出す
- 「丁寧に育てる」 → 家族や同僚に一言くわえる
概念が 行動のフィルター になると、人生がシンプルになります。
習慣③:本・映画・人の言葉を“自分の概念辞典”に追加する
読んだ本や会った人の言葉が、
自分の概念を磨くヒントになることがあります。
ノートでもスマホでもOKなので、
心が反応した言葉を 「自分の辞書」 にストックしてみてください。
あなたの価値観の輪郭が、ゆっくりと整っていきます。
習慣④:半年に一度、“概念の棚卸し”をしてみる
半年経つと、人生のステージが少し変わっています。
- 仕事の立ち位置
- 人との距離感
- 学びたいこと
- 心の疲れ
- 新しい興味
これらを踏まえて、
概念をつくり直す のも立派なアップデートです。
人生後半の成長は、
「変わらない自分」ではなく
“変わり続けられる自分” に宿ります。
日々の小さな積み重ねが、概念を育てる力になります。習慣づくりのヒントはこちらの記事でも紹介しています。

まとめ|人生後半は「自分という概念」を再設計する時間

人生後半になると、
これまで信じてきた“外の基準”が少しずつ役に立たなくなり、
自分の価値観や感覚の方がずっと大事になってきます。
そこで鍵になるのが、
「自分の概念」をつくる という知的な営みです。
- いまの自分を3つの言葉で捉える
- 未来の自分を3つの動詞で描く
- そして一文のコンセプトへまとめる
このシンプルな作業が、
人生後半の行動・判断・選択を驚くほど軽くしてくれます。
さらに、概念は一度つくって終わりではありません。
月に1度のメンテナンスや、日々の小さな選択の積み重ねによって、
その言葉はあなた自身の“軸”として育っていきます。
年齢を重ねるほど、
新しい挑戦や学びの価値は“深く”なります。
だからこそこれからは、
誰かの正解ではなく、
自分の言葉で、自分の道をつくっていく。
人生後半とは、
「自分という概念」を再設計する最高のタイミングなのです。
今日から、あなたの3つの言葉を選ぶところから始めてみてください。
そこから、静かに、しかし確実に人生は変わっていきます。
あなたの人生後半の“再設計”に役立つテーマは、こちらでも深く掘り下げています。




