気軽にできる知的トレーニング、知っていますか?
それが「思考実験」です。
実は私も、通勤電車の中でふと試してみたことがあります。
「もし明日からスマホが使えなくなったら?」と考えてみたんです。
最初は不便だと思ったけれど、紙の本を読む時間が増えたり、人と会話するきっかけになったり。
想像してみるだけで、日常の景色がちょっと変わって見えました。
そんな風に「もしも〜だったら?」と考えること。
これが思考実験であり、頭を鍛える最高の“知的な遊び”なんです。
思考実験とは?日常に取り入れられる知的習慣のはじまり

「思考実験」と聞くと、ちょっと難しそうに感じませんか?
でも実はシンプルなんです。
頭の中で「もしも〜だったら?」と仮定して考える。
それが思考実験の基本です。
有名なのは「シュレーディンガーの猫」。
箱の中の猫は生きているのか、死んでいるのか。
開けるまでは両方の可能性がある。
これ、物理学の難しい理論を説明するための思考実験です。
哲学でもよく使われます。
「トロッコ問題」を聞いたことがある人もいるかもしれません。
走ってくるトロッコを止められるのは自分だけ。
片方のレバーを引けば1人が犠牲になり、もう片方を選べば5人が犠牲になる。
どちらを選ぶのが正しいのか。
これは、人の価値観を浮き彫りにする思考実験です。
でも、こうした学問的な難しいテーマだけが思考実験ではありません。
日常でも簡単にできるんです。
「もし電気が一日中止まったら?」
「もし給料が今の半分になったら?」
そんな仮定を考えるだけで、頭が柔らかくなります。
つまり思考実験は、現実を動かさずに「仮想のシナリオ」で考える知的遊び。
安全に、自由に、そして楽しみながら想像力を広げられるんです。
なぜ思考実験を習慣にすると考える力が鍛えられるのか
「ただの空想でしょ?」と思うかもしれません。
でも、思考実験を続けていると、頭の中に“知的な筋肉”がついてくるんです。
まず、想像力が広がる。
現実ではありえない状況を考えるからこそ、普段使わない発想が生まれます。
「もし明日、重力が半分になったら?」
そんなバカげた問いでも、考える過程で柔軟な思考が鍛えられます。
次に、論理的に考える力が育つ。
仮定から結果を導き出すには、筋道を立てないといけません。
「もし給料が半分になったら?」→「生活費をどう削る?」→「副収入をどう作る?」。
自然と「因果関係」をつなげる練習になるんです。
そして、自分の価値観が見えてくる。
トロッコ問題のように、どちらを選ぶかで大切にしているものが浮き彫りになる。
「自分は効率を優先するのか、感情を優先するのか」。
普段は意識しない“心の軸”に気づけるのが大きなポイントです。
さらに、思考実験にはリスクがないという魅力もあります。
実際にお金を使うわけでも、行動に移すわけでもない。
頭の中だけで安全に試せるから、失敗を恐れる必要がないんです。
だからこそ、日常に取り入れやすい。
スキマ時間に「もしも〜」を考えるだけで、自然と知的なトレーニングになるんです。

今日からできる!日常を楽しくする思考実験習慣の例
思考実験って、特別な知識がないとできないと思いがちですよね。
でも実は、ちょっとした工夫で毎日の生活に取り入れられるんです。
ここではすぐに試せる4つの例を紹介します。
1. もしも未来を想像する思考実験:AI時代の自分を描く
「もし10年後、AIが今の10倍便利になったら?」
そんな問いを立てるだけで、仕事や暮らしの未来を想像できます。
今の延長線上を考えるのではなく、「思い切って跳ねた未来」を描くのがコツです。
2. 立場を変えて考える思考実験:上司や部下になってみる
ニュースを見たときに「自分が記者だったらどう伝える?」と考えてみましょう。
あるいは、上司や部下の立場に立って物事を考えるのも効果的。
立場を変えるだけで、物の見え方がガラリと変わります。
3. 制約から生まれる思考実験:不便さがアイデアを生む
「もし1週間、1円も使えなかったら?」
「もし電気が止まったら?」
あえて不便な状況を想像すると、意外な工夫や新しいアイデアが浮かんできます。
災害対策にもつながる“知的シミュレーション”です。
4. 歴史を変える思考実験:もし〇〇がなかったら?
「もしインターネットが発明されなかったら?」
「もし日本が鎖国を続けていたら?」
過去に別の選択肢を想像することで、歴史や社会の意味を深く考えられます。
私は“もしインターネットがなかったら?”と考えたとき、意外と人に直接聞く力が大事だと気づきました。
どれも正解はありません。
むしろ「自分だったらこう考える」という答えを出すこと自体が、知的なトレーニングになるんです。
スキマ時間にひとつ取り入れるだけで、毎日がちょっと面白くなるはずです。

思考実験を毎日の習慣にするためのユニークな工夫
思考実験を「続けるコツ」って、他の習慣記事と似た内容になりがちですよね。
そこでここでは、思考実験ならではのユニークな続け方を紹介します。
1. 「問いカード」を作る
小さなカードに「もしも〜」を書いてストックしておきます。
毎朝1枚引いて、その日のテーマにする。
トランプ感覚で遊べるので、続けるのが苦になりません。
2. 曜日ごとにテーマを決める
「月曜は未来」「火曜は逆の立場」「水曜は制約」など、曜日でジャンルを割り振る。
考える内容にバリエーションが生まれ、ネタ切れ防止にもなります。
3. SNSで問いかける
XやInstagramに「今日のもしも」を投稿してみましょう。
フォロワーの答えを読むのもまた新しい思考実験になります。
「人はこんな視点で考えるんだ!」と驚きがあるはずです。
4. タイマーを使う
「3分だけ考える」と制限時間を設けてみましょう。
短時間に集中すると、思考の密度がグッと高まります。
長続きする上に、頭の瞬発力トレーニングにもなります。
5. AIに投げてみる
ChatGPTなどに「もしも〜」を聞いてみるのも面白い方法。
自分では出せない視点が返ってきて、新しい発想のヒントになります。
私も時々やっていますが、視点が広がって面白いです。
思考実験を習慣にするポイントは「遊び感覚」を忘れないこと。
ちょっとした工夫で、毎日が知的にスパイスアップされますよ。


まとめ:思考実験を知的習慣にして、考える力を毎日鍛えよう
思考実験は、特別な道具も知識もいりません。
「もしも〜だったら?」と問いを立てるだけで、頭の中に知的な冒険が広がります。
続けることで得られるのは、柔軟な想像力、筋道を立てる論理力、そして自分の価値観に気づく力。
どれも日常を豊かにし、人生の選択に役立つ大切なスキルです。
しかも、思考実験は安全でリスクがないのが魅力。
やってみて損はありません。
むしろ「考えること自体を楽しむ」習慣が身につきます。
今日からできることはシンプルです。
カードを引いてみる。
SNSで問いかけてみる。
タイマーで3分だけ考えてみる。
どれもすぐに始められる小さな一歩です。
毎日の生活に少しずつ取り入れていけば、知らないうちに「考える力」が鍛えられていきます。
まさに、思考実験は 頭の筋トレであり、知的な遊び。
あなたもぜひ、今日からひとつ「もしも〜」を考えてみてください。
小さな問いが、大きな気づきへとつながるはずです。

今日から試せる思考実験10選
📂 ビジネス編
- もしも上司ではなく、自分が社長だったら?
- もし明日から部下がAIだけになったら?
- もし自分の業界がなくなったら?
🏠 生活編
- もし1週間、スマホが使えなかったら?
- もし毎月の収入が半分になったら?
- もし電気が1日止まったら?
- もしインターネットがなかった時代に戻ったら?
🌱 自己成長編
- もし10年後の自分が今の自分を見たら?
- もしあと1年しか生きられないとしたら?
- もし世界中どこにでも住めるとしたら?
私自身、スマホやインターネットをテーマに思考実験をしてきましたが、その中で“日常を違う視点で見る面白さ”を感じました。
あなたも、今日から1つだけ問いを選んでみてください。
思考実験は“じょうずに考える”練習にもなります。詳しくはこちらの記事も参考にしてください。

思考実験=問いを立てること。『自問力』の記事と合わせると、実践力が高まります。
